『嘘だらけの日本古代史』倉山満(2023年、扶桑社新書) | 倉山塾東北支部ブログ

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噓だらけの日本古代史 (扶桑社新書)

 

古代の日本。

大戸島というところには

呉爾羅という怪物がいて…

…という記述が『古事記』に…

いや、記されていません(笑)


「特技監督」という単語を

目にしてしまいましたので、

ついカッとなって書きました!


おっと……

危うく、SFになるところでした。


そろそろ、常識に返りましょう。

さて、本書を読み終えて、

心底から奈良時代のアレさを

心に刻みこんだ次第であります。


先例破りのやりたい放題…

目を覆いたくなるようなアレの数々……。


高校日本史の資料集をめくれば、

シルクロードの終着点として、

綺羅びやかな正倉院の宝物たちが

その誌面を彩る奈良時代です。


歴史の有名人がこぞって切り取った蘭奢待。

螺鈿細工の他に宝石が散りばめられた鏡。

数多のキラキラが揃っています。


そして、正倉院宝物ではありませんが、

京都・奈良・大阪方面への

修学旅行コースのド定番である

東大寺の大仏。


正倉院のキラキラとは別路線ですが、

それを作った聖武天皇の名前は忘れても、

東大寺の大仏の存在を忘れる人は

あんまりいないであろうインパクトのデカさ…。


本書を読み終えると、

そのキラキラの宝物や

インパクト強めの大仏のアレの裏には、

それらに負けないくらいの

ドロドロの歴史が潜んでいるのを

バッチリ把握できます。


修学旅行を楽しむ副読本として、

本書を小脇に抱えて奈良を歩くのも

アリかもしれませんね!