読書感想文:海上知明『地政学で読み解く日本合戦史』 | 倉山塾東北支部ブログ

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高校生の頃、ちょっとした妄想をすることにハマっていました。

 

その妄想とは、某歴史シミュレーションゲームのように、

「県内の各高校を一勢力とみなし、自分達の高校で全県統一を目指す」

というものです。

 

生徒数(=兵力)、各部活動の成績(=各兵種の練度の高さ・軍の強さ)、偏差値の高さ(=政治力)、校舎(=城)、地理的条件(平地とか、山に囲まれている、とか)、その他特殊条件(海洋高校→水軍を持っている、工業高校→土木関係はじめ様々な技術持ってる)、みたいなことを、考えながら、どこと同盟してどこを攻める、とか考えるわけです。

 

ヘタに話をすると、周囲の人間から変態扱いされかねないので、一人でこっそり楽しんでいました。

 

…今でも一人で楽しめますが(笑)

 

 

しかし、「県内」「高校」という身近な範囲や単位であるからこそ、戦略や戦術などが具体的にイメージしやすいのです。

 

当然、地政学的な考え方もするようになります。

 

すると、川中島や関ヶ原のように、普段は何でもないような場所が要地として見えてきます。

 

様々なケースを想定してシミュレーションをする、というのが、実に楽しいのです。

 

楽しい上に、頭の体操にもなるし、よりスケールの大きい「日本国内」という単位でもイメージしやすくなります。

 

 

本書は、そんな昔の楽しみを思い出させてくれたとともに、日本国内の実例が詳細に分析されていて、今回もまた充分に軍事の世界を堪能できました。

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