「講釈師見てきたように嘘を言う」
とよく言われますが、その講釈師(講談師)の講釈、実際に聴いたことはあるでしょうか。
話芸と言われて、まず出てくるのは落語。
若い世代は講談や浪曲など、
「落語と何が違うの?」
という方も多いでしょう。
私も、落語は多少聴いたことはあるけれども、講談や浪曲は接する機会がほとんどありませんでした。
そんな私が初めて寄席に行ったのは2019年のこと。
『日本香堂ご愛用者謝恩爆笑寄席』が秋田でも開催され、そのチケットをたまたま入手することができたので、行ってきました。
TVで見ていた落語家の落語を生で聴けたのもよかったのですが、私が最も「面白い!」と思ったのは浪曲でした。
新作の演目でしたが、浪曲自体をきちんと聴いたのは初めてでしたので、感動でした。
しかし、まだ講談をきちんと聴いたことがない。
そんな中、つい最近友人に薦められたのが新進気鋭の若手講談師・神田松之丞(現・六代目伯山)でした。
そして、その友人からプレゼントされたのが本書。
伯山のものの考え方など参考になるところも多いですが、その他にも講談界の現状や神田派の歴史にも触れることができ、また講談の魅力などもよく伝わってきました。
本書と同時並行で伯山の講談をYouTubeで聴きました。
面白い!
なんで今までこんな面白いものを聴いてこなかったのかと、少し後悔しました。
かつては落語を凌ぐ人気を誇った講談。
これを機会にいろいろ勉強してみようと思います。