台風の影響で外出も控え、

一日中自宅で過ごしたお盆でした。



さて、先日読み終えた

村上春樹著「街とその不確かな壁」を

また読み直したくなって



ほんのちょっと読み返してみようと

軽い気持ちで読み始めたら、、、



案の定、途中でやめられなくなって

結局最後まで読んでしまいました。


最初は、村上春樹氏お得意の

青春の甘酸っぱさと

未成熟な青々とした空気に酔いながらも



見たことも聞いたこともない

高い壁に囲まれた街の話に

引き込まれて行きます。



1Q84のように世界は交互に描かれてゆき、

そのどちらが本物の世界であったかさえも

あやふやになりそうになり



一方で、物語の主人公たちも

どちらが本体でどちらが影なのか

3部構成でさらに謎は深まって行きます。



意識と心

どちらが本物の自分なのか



物語全編が、 

深いテーマによって

様々な解釈ができるような



それでいてシンプルに大切なメッセージを

渡されたかのような不思議な感覚が

ありました。



今の私には



本当の自分の声を聞いてあげること

それは自分にしかできないことだということ



覚悟を決めて聞くこと

そして、自分を信じること

それも自分にしかできないこと



半地下にある部屋の古い薪ストーブの前で

炎を見つめるイメージをしながら



年齢が若返ってゆく素敵な川を裸足で

流れに逆らいながら歩いているイメージで



影と一体になる、、、と思いました。




※※※



もっと私に表現力があればなぁ。

思いを表現し切れなくて歯痒いです。



こんな物語は村上春樹氏にしか書けないなぁ

としみじみ思いました。



長い感想をお読み頂き

ありがとうございます。