「山のあなたの空遠く…」と、いつも呟く
労働基準監督官のダンダリンこと、段田凛

2013年日本テレビのドラマ【ダンダリン労働基準監督官】の主人公の名前です。

当時このドラマは観ていなかったのですが、先日全10話一挙放送をしていたので見入ってしまいました。




[キャスト]

[あらすじ]
労働基準監督署に勤める監督官の段田凛は法令違反を発見すると、決して見逃すことはできず、ひたすら真面目というかむしろ全く融通が利かないほど違反している企業や経営者を追及する。同じ署に勤める同僚たちは、署長をはじめ、仕事上大きな問題を抱えることを避けようとする傾向があった。初めのうちは凛の行動に翻弄されるが、凛のひたむきな仕事ぶりを目の当たりにして、次第に使命感を高め、不当な扱いを受けている労働者のために奮闘する物語です。

1話完結で、モヤモヤしていた気分が最後にはスッキリするドラマでした。

そして、段田凛は一度も参加していませんでしたが、毎朝仕事の前に ヨハンシュトラウス1世の【ラデツキー行進曲】で体操をしていました。その体操がとても可愛いのです。


          日テレのHPよりお借りしました。
と、こんな風に松坂桃李をはじめ西東京労働基準監督署の皆さんは真面目に体操をしていました。

そして、ダンダリンがいつも呟いている
『山のあなたの空遠く…』は
ドイツの詩人 カール・ブッセ
[山のあなたの]の詩、訳したのは上田敏です。

中学生で習った詩でしたが、その時から大好きな詩のひとつです。
この詩が口から出る時はいつも、そして今も空を見上げてしまいます。




原文
カール・ブッセ


Uber den Bergen,
weit zu wandern, sagen die Leute,
wohnt das Gluck.
Ach, und ich ging,
im Schwarme der andern,
kam mit verweinten Augen zuruck.
Uber den Bergen,
weit, weit druben, sagen die Leute
wohnt das Gluck.



訳 上田敏

山のあなたの 空遠く
「幸い」住むと 人のいう
噫(ああ)われひとと 尋(と)めゆきて
涙さしぐみ かえりきぬ
山のあなたに なお遠く
「幸い」住むと 人のいう