文化の日に平和を叫ぶ | Kura-Kura Pagong

Kura-Kura Pagong

"kura-kura"はインドネシア語で亀のことを言います。
"pagong"はタガログ語(フィルピンの公用語)で、やはり亀のことを言います。

 2019年11月3日、私は国会前の集会に赴いた。

 

 

 「止めよう!会見発議ーこの憲法で未来をつくる 11.3国会前行動」というタイトルの集会には主催者発表で1万人が参加した。

 集会前、"We shall overcome"の歌が場を盛り上げる。韓国の平和運動家が連帯のあいさつをする。韓国語のスピーチが国会前に響く。彼らは民族主義を主張しにここへ来たのではなく、平和を望む者同士手をつなごう、と訴えに来た。北朝鮮を力で抑えようとしても、彼らは余計にこちら側を警戒して軍事力を強めていくだろう。そうではなく、まずは日韓両国がたがいを尊重しあう関係をつくることが、平和につながるのだ。

 そして、女性への正暴力の問題に取り組む人や、沖縄基地問題に取り組む人、といった人たちが次々に話をする。

 

 こんな話をした人がいた。

「『自衛隊員の家族がかわいそうだから憲法に自衛隊を明記する。』と安部総理は言います。しかし、安部総理は本当に自衛隊員のことを思っているのですか?自衛隊が中東やアフリカに派遣されて、日本を守ることとは無関係の戦いを強いられる。そのなかでPTSDを患ったり自殺したりする人が出てくる。自衛隊員の家族が、海外に派遣される隊員を心配する。これが自衛隊員を思いやる人のすることですか?」

 

 香港で民主化運動の戦いをする人たちへの思いを語る人がいる。彼らを弾圧する中国共産党を海の向こう側から非難することは簡単だ。だが、香港の人たちを思って、いま日本で私たちができることはあるのではないか。

 

「私たちは世界とつながっている。」

そんな言葉が心に残る。

 

 

 今の憲法が完璧なものだとは思わない。だが、憲法改正はこの国で暮らす人々の多様性を保証するもの、人々があたりまえに過ごせる社会を実現するよう国家権力に固く誓わせるものでなければならない。

 

 

 安部総理の、その他もろもろの権威ある人たちが耳あたりの良い言葉を言っても騙されてはならない。平和な社会は私たちがつくる。