沈む意識とは逆に色付いていく記憶
1つ思い出せばつられるようにして溢れてくる光景はどんどん鮮やかになっていく

走り抜けた街道
並んで腰掛けた時計台
見詰めた大きな夕日
交わした約束

でも、手繰り寄せた綺麗な欠片は触れる前に崩れて
残った僅かな温もりさえも凍り付いて黒く塗り潰されていく

肌を打つ冷えた水の感触
雨の匂い
霞む視界
途切れる意識

最後に呟いたのは誰かの名前
だった気がした…