黙々と冷蔵庫のポケットやら、棚やらをガレージで洗ってくれてる弟。

お湯なんか出ないし、素手でだし、絶対嫌なはず。

それでも嫌な顔一つせず、やってくれてる。

あー、きっとこんな風に、いろんな奴に嫌な仕事押し付けられてんのかなぁ…、なんて切なく思う。

って、感傷に浸っていると日が暮れてしまう。

とにかく、今日中に冷蔵庫をやっつけてしまわなくては!

 

冷蔵庫の中身はゴミ袋3つ分にもなった。

空っぽになった冷蔵庫を拭き上げる。

なんか黒いツブツブなんだろう?

なんかの種か?コーヒーの粉?

めっちゃ落ちてるやん。なんなんコレ?

ん?粉?…じゃない?

 

ぎゃーーーー!

こーばーーえーーーー!!!

 

大量のコバエの死骸!!!

 

お母さん コバエのたかった食材そのまま冷蔵庫に直すから庫内でコバエ凍死!

まさにカオス!!!

 

しかし、この日 私が見た№1カオスはこんなもんじゃ無かった!

 

私が見た№1とは…。

 

 

お掃除にはコレ めっちゃ使えます!

 

 

 

 

掃除機は、紙パック派

 

 

 

弟は3つ下の48歳。

知的障害者です。

赤ちゃん期が過ぎても言葉が遅く発達も遅い。両親が気にしていろんな検査を何年もしていたように思います。その頃は私も子供だったので、よく知らないけど、要領の悪い

両親があちこち相談に行って、どーにかこーにか障害者手帳を貰えたと聞いています。

 

お父さん似の優しい子です。

顔はお父さんにもお母さんにも似ていないけど。

ちなみに、私の顔はお父さんにそっくり。

 

弟は、今も言葉がすんなり出ないので、自分の気持ちを伝えるのが難しい。知的障害者なので、ボキャブラリーも乏しく、余計に言葉が出ない。

それ故、言い訳ができないので、いつも言いなりになってしまう。

なんでも言いなりだから、いいように扱われてしまう。

それでも黙々とやってます。

 

仕事は、単純作業だけど、朝6時過ぎに家を出て、最終電車で帰ってきます。多分、寝るのは夜中の1時とか2時。

中卒だから15歳から33年ほど、ほとんど休まず毎日毎日。

 

 

 

部活に燃える青春も、ウキウキの夏休みも知らない。

 

 

 

使えるお掃除グッズ

 

 

 

 

うわーーーーーーー!

 

世にも恐ろしい冷蔵庫!

未だかつて見たこともない 世にもおぞましい冷蔵庫‼

もんのすごい異臭‼

蓋もラップも無い食べ物だったらしきモノが溢れてる。

よく漫画で見る画だ。

皿からタラーって、なんか垂れてる画。重なった皿の画。変な色の液体。

叫びそうになるのをぐっと抑えて、目を見開いて、ゴミ袋に投げる。

全部ゴミだ。

 

全部全部ゴミ。

全部全部捨ててやる。

 

なんでコレ冷やしてるの?冷蔵庫の意味ある?

もしやこれは、まだ食べる予定でここに入ってるのか?ってか、これを食べてんのか?

聞いてみようと思ったが、やっぱり辞めた。だって、答えが怖い。

 

そんなん、どーでもええわ。

知ってどうする?

とにかく捨てる。

全部全部ぜーんぶ、捨てるーーーー。

 

冷蔵庫、冷凍庫、野菜室 全て用途に合ってない。

冷蔵庫に冷凍食品。

冷凍庫にネギ。

野菜室にソース。

 

要らん。

どれもこれも要らん。

こんなもん食えるか!

食品と呼べるものは何一つない。

 

棚もポケットもドンロドロ。

全て外す。

ぜーんぶ外してガレージで水洗いする、  弟が。

 

ここで、弟登場!

 

カオスの館 最後の住人。

 

私には、3つ下の弟がいる。

48歳独身。

 

 

掃除機は、紙パック派

 

 

 

 

 

床が見えたらこの子の出番!