昔話に花を咲かせているとすぅと星が動く。流れ星だ。
ふたりで流れ星に願い事をする。

「何をお願いしたの?」
「願い事は人に教えたら叶わないんだよ。だから教えない」
「レンのケチー」
ぶぅと膨れるリンの頭をぽんぽんと撫でる。


もし願いが叶うならあなたは何を願うの?

願いはただひとつ。
あなたがいること。




「………ねぇ、リン」
「なぁに?」
少し目を瞑っててとレンが言う。うんと不思議に思いつつもリンが目を閉じるとぎゅっと抱き締められた。