法勝寺八角九重塔の模型を製作しています。
法勝寺は平安時代末期に京都に建てられたお寺です。
現在の京都市動物園近辺にありました。
法勝寺八角九重塔は法勝寺に建てられた塔です。
八角形で九重という日本では珍しい形式になっていることと、高さ81mという極めて高い塔であることが特徴です。
この塔は、平安時代末期に建てられました。創建時の塔は鎌倉時代の初めに焼失してしまいますが、すぐに再建されています。再建の塔は室町時代の初めに焼失しています。
塔の本体がなくなった後は、基壇の高まりだけが残っていたようです。ただ、この基壇の高まりも戦後に失われてしまいます。
現在は、京都市動物園の敷地になって、観覧車が建っています。
今回の模型は創建時の法勝寺八角九重塔を意図しています。
制作にあたっては、下記の論考を参考にしました。
冨島義幸、「法勝寺八角九重塔の復元について」(『京都市内遺跡発掘調査報告 平成22年度』、京都市文化市民局、2011年、194-209頁)
現在は彩色をしています。