母が脳出血で倒れ 脳血管性認知症

罵詈雑言を喋り続け、半身付随。

残された父はアルツハイマー認知症を発症。

ずっとずっと怒っていた。



実家はしばらく空き家となり

私が管理して、結局売却した。

足が出たので売却ではなく処分と呼びたい。



その空き家時期はもちろんだが

母が倒れる前も ずっとずっと

実家の存在は心配のタネだった。



日常生活が

おぼつかなくなってきた両親が

うっかり失火してしまわないか。

テレビで実家付近の火災のニュースを

目にすると

うちではないか?

と心配した。


焼け跡に住人の老人とみられる

未確認の遺体がある、などと聞くと

やりきれない気持ちになった。



台風が接近しても両親に対応できているのか。

外に出て滑って転倒してはいないか?

心配は尽きない。




空き家になってからは自分で管理できる分

対応はできたが、やる事も増えた。



接近してきたら、仕事を休んで作業をした。

飛んでいきそうな物を縛ったり、

屋内に入れたり。

庭の排水口に溜まった落ち葉を取り除いた。

古くガタガタになった雨戸を閉めようとして

手を切ったりもした。

台風シーズンはだいたい暑い。

汗だくだ。



瓦まではどうしようもなく

台風の通過中に飛んでいかないか

やきもきした。


ご近所さんに菓子折りを持って挨拶に行き


「できる対応はしましたが、何か飛来物で

 ご迷惑をおかけしたらすぐご連絡下さい。

 後で対処させていただきます。」


と携帯番号を渡した。




いい人っぽいけれど

自分のためだ。

後で自分が困らないため。

冷たい人間なのかもしれない。




台風が過ぎ去った後は

散らかった庭を片付けに行かねばならない。



今日も大型台風が接近中で、心配はあるが

実家があった時から比べたら

ぜんぜん平気だ。



こういう苦労は誰にもわからない。

台風の前後 その期間中のストレス。

お金も時間も使う。

兄は全くのんきに過ごしていたんだろうな。



実家の台風対策のひとつに

ガラス飛散防止のため

養生テープをバッテン印に貼ったりした。



うーむ、これはXファイルの主人公

モルダーが、どうにも困った時に

謎のヘビースモーカー男

キャンサーマンを呼びたい時に

やるやつじゃないか。

窓にバッテン印。



私がいない間にこの家に

キャンサーマン

来たらどうする?

なんてくらいに脳内でふざけて

やり過ごしていた私。