現実路線なら良いかな? | 数多久遠のブログ シミュレーション小説と防衛雑感

現実路線なら良いかな?

以前の記事「不審船? 」において、民主党が海賊対処新法に反対していたため、彼らが政権を取ってもらっては困ると書きましたが、政権奪取が現実性を帯び、彼ら自身が考え直してくれたようです。

民主が海賊対策に海自容認、外交で現実路線 」(読売新聞09年7月23日)
民主、「インド洋撤収」を政策集から削除 現実路線へ 」(朝日新聞09年7月23日)

民主党がまとめた2009年の政策集において、防衛政策における非現実的な政策のほとんどを改めています。
海賊対策のため自衛隊派遣の容認、インド洋での海上自衛隊による給油活動の継続、日米地位協定改定や思いやり予算削減についてのトーンダウンなど、外交にも配慮した現実路線への転換を打ち出しました。
また、国連安保理決議にもとづく貨物検査の実施を盛り込み、北朝鮮対策として貨物検査特措法案の法整備にも舵を切っています。

個人的には、北朝鮮や中国に近く、アメリカのMDや在日米軍基地による極東域へのパワープロジェクションに日本が必須であることを踏まえれば、日米地位協定の改定問題などは、もっと強い姿勢で臨んでも良いと思ってますが、日米安保が片務条約である内はある程度仕方のない部分かもしれません。

民主党は、国防費の削減は行うつもりでしょうが、国債の格付け低下が不安視されるほどの財政状況ですから、これは仕方がないことでしょう。
政権交代はほぼ確実なようですが、今回の政策集にまとめられたとおり、現実的な政策に転換するのであれば、政権を取ってもらっても良いかな?