1957年
イギリス・アメリカ
第二次世界大戦のタイで、日本軍の捕虜収容所を舞台にした戦争映画。
ビルマ国境との川に鉄道橋の建設を急ぐ日本軍と、その労働に使役される連合軍捕虜の苦難を描いている。
アカデミー賞で作品賞を含む7つの賞を受賞した、歴史的な戦争映画のひとつである。
アレック・ギネスは主演男優賞を受賞した。
また劇中曲の「クワイ河マーチ」は世界中で有名になった行進曲。
あらすじ
第二次世界大戦のタイ。
日本軍の捕虜収容所に、イギリス軍捕虜の一団が連行されてくる。
イギリス軍捕虜の指揮官はニコルソン大佐であった。
日本軍はビルマ国境とのクワイ川に、鉄道が通る橋の建設を急いでいた。
収容所の所長である斎藤大佐は、イギリス軍捕虜にも鉄橋建設の労役を命じる。
しかしニコルソン大佐は、将校の捕虜に関してはジュネーブ条約で労役が禁じられているとこれを拒否した・・・
ニコルソン大佐/アレック・ギネス
ストーリー ★★★
映像 ★★★
キャスト ★★★
戦場の不条理度 ★★★★
ネタバレ!
将校の労役を拒否するニコルソン大佐に対し、所長の斎藤大佐は銃で脅す。
しかしそれでも大佐は応じなった。
ニコルソン大佐の首を縦に振らそうと、斎藤大佐はイギリス将校らを炎天下の中に延々と立たせる。
だが大佐の意志は固く動じない。
ついに日本軍はニコルソン大佐に暴行し、重営倉に閉じ込め根をあげさそうとする。
それでも彼は決して屈しなかった。
一方ではアメリカ軍捕虜のシアーズ中佐が、捕虜収容所の脱走に成功する。
鉄橋の建設作業は遅々と進まなかった。
これは労役を課されたイギリス兵捕虜の士気が低いだけでなく、作業を監督する日本軍の技術の低さもあった。
なんとか将校の捕虜にも作業させたい斎藤大佐は、ニコルソン大佐を懐柔しようともてなす。
だがニコルソン大佐はそれでも拒否した。
そして「イギリス指導の下での作業ならば、橋の建設ははかどるだろう」とも言い放つ。
斎藤大佐はとうとう根負けし、ニコルソン大佐の要求を呑んだ。
将校については労役を課さないこと、そしてイギリス指導の下で作業が再開された。
ニコルソン大佐は、やるからには完璧な橋を造らなければならないと部下たちに説く。
それはイギリス軍の技術力の高さを見せつける為であり、例え捕虜であっても自分たちの尊厳を取り戻す為の威信をかけての作業だった。
それでも作業は難航し、予定の期日までに間に合わせるのが難しくなってくる。
するとニコルソン大佐はあれだけ将校の労役は拒んでいたのに、自ら説得して将校にも協力を依頼する。
また傷病兵でも、動ける者には軽作業に従事するよう頼んだ。
一方で捕虜収容所を脱出したアメリカ軍のシアーズ中佐は、無事に友軍に救出されていた。
しかしアメリカ軍は日本軍の進軍阻止の為に、完成間近の鉄橋の破壊作戦を計画する。
シアーズ中佐はその案内役として、特殊部隊に組み込まれ再び収容所へ戻ることになった。
ついに橋が完成し、日本軍の列車が通る日がやって来る。
感無量のニコルソン大佐。
だがその頃、すでにシアーズ中佐が先導したアメリカ軍の特殊部隊が潜伏しており、橋には密かに爆弾が巻き付けられていた。
異変を感じたニコルソン大佐と斎藤大佐が川辺を調べていると、アメリカ軍の特殊部隊と遭遇する。
そうしてアメリカ軍と日本軍との銃撃戦が始まり、ニコルソン大佐は巻き込まれた。
ニコルソン大佐は「私は何のために橋を・・・」と嘆きながら息絶え、そして橋は爆破された。
物語序盤の斎藤大佐の態度には腹立つけど、折れてからはチョット応援してしまう。
結局は橋を建設しなければならない日本軍も、橋を建設するイギリス軍も、橋を破壊するアメリカ軍も、みな自分たちの信念の為にやっている正義なんですよね。
これを一様に善悪で計ることは難しい。
この映画(原作小説)のお話はフィクションで、事実は連合軍捕虜らの労役で橋が建設されたということだけ。
ニコルソン大佐はもちろん架空の人。
映画ではイギリス軍捕虜が率先して橋を建設したことになっているが、実際は逆で意図的な遅延や妨害が奨励されていたらしい。
一方で斎藤大佐は実在の人物とのこと。
ただし収容所の所長ではなく副長で、映画のような横暴な人ではなく公平で慈悲深い方だったらしい。
実際には戦死してなくて、終戦後に戦争裁判を受けている。
また川の名前はメクロン川だけど、映画のヒットで有名になったことでクワイ川に変更されたという。
捕虜の待遇については、映画より実際はもっと酷かったということみたいです。
