「喜多方酒造り講座」第3回の開催で、再び3月中旬 「弥右衛門」醸造元の大和川酒造店さんへ。


お馴染み 飯豊蔵。


2月の開講時は雪量が多く、雪道での走りにトラウマを抱える私は、喜多方へ往復するだけで、疲労困憊になっていたのですが、天候もかなり落ちついた3月は、ドライブを楽しむ余裕も出てきました(^^)



さてさて、第3回目の実習は【醪の上槽】。つまり搾り作業です。
それも「袋吊り」と言って、手作業で醪を酒袋に詰めて吊るし、自然に垂れてきた液体を集める方法。
非常に手間がかかるため、市場的には高級酒に位置づけられるお酒です。


タンクに入った醪が均一になるよう櫂入れしながら、
15リットルの酒袋にひとつひとつ入れていき…


隣のタンクに吊り下げていくわけです。


お見事!
画像を一覧で並べていますが、ここまでくるのに かなりの時間を要します。


吊り下げられた酒袋からは、このように自然の重力でお酒がシトッシトッと垂れてきて、この滴を集めます。
コーヒーでいえば、「ダッチコーヒー(水出し)」に似ていますよね。
蔵によっては、「吊るし酒」「雫酒」「雫取り」という呼び方をする所もあるようです。


タンクの底部分は直接袋へ。



ご紹介がかなり遅れましたが、醪を酒袋に入れているこちらの若い男性が
大和川酒造の杜氏 佐藤哲野(てつや)さん
蔵入りし8年目。2014年から杜氏を務めているそうです。
大和川酒造の塾生は、何年もリピートして通っているベテランさんが多いため、
皆さんからは“てっちゃん”と呼ばれ、非常に慕われています(^^)


塾生で記念撮影。
皆の口が微妙に開いているのは、「やまとがわー」という合言葉で撮影しているからです(笑)
次回は「やうえもん」にすべきでしょうか。。。


この日は搾り作業のみで、早めに終了したため、別棟にある精米所を見学させて頂きました。
福島県内で精米施設を保有するのは、大和川酒造店含め、4蔵とのこと。



一番磨いたお酒で40%精米。
どちからといえば、蔵としては磨きを高める方向では考えていないとのこと。
「大和川ファーム」を通じ、米作りから取り組んでいるため、“削る”より“旨味を活かす”方向の酒造りを目指しているそうです。



この日精米中だった「千代錦」。
飯米なので吸水時間が長くかかりますが、味わいが出やすい米とのこと。

原料米を使った酒造りを行うと共に、酒蔵の中から出る米ぬか・酒粕などは全て田んぼに戻して肥料にするなど、循環型農業にも力を入れています。



敷地内にまとめて雪を囲ってあるこちら、雪室(ゆきむろ)…つまり、雪国の知恵から生まれた、天然の冷蔵庫です。
新潟や山形の蔵元さんでも耳にすることが多いですが、一定の温度と湿度という温度変化の少ないこの中に日本酒を入れ、熟成させることで、一層のまろやかさをもたらすお酒が生まれるのです。


さてさて、この日は夕方からチーム大和川酒造店の懇親会。
会場となってのは会津の郷土料理で有名な「会津 田舎家」さん。

画像を中心にご紹介を。




馬刺し……メチャメチャ美味しかった!!



お酒も「弥右衛門」を中心にいろいろ。


こちらが雪室で熟成させた「雪蔵囲い」。
(中身は本来の熟成期間より短いものが入っています。
私たち塾生のために雰囲気だけでも…と、社長がご持参くださいました)



同じタイミングで2階では、チーム夢心酒造さんが懇親会を行っており、差し入れを頂いたり…(^^)



見事な竹の子。



お酒もお料理も大満足でした!

次回はいよいよ講座最終回のレポです。

===
会津田舎屋
福島県喜多方市梅竹7276-2  2F
0241-23-2774

===関連リンク
〔蔵体験レポ〕喜多方酒造り講座③喜多方 酒造り講座① 初日
〔蔵体験レポ〕喜多方酒造り講座③喜多方 酒造り講座① 2日目
〔蔵体験レポ〕喜多方酒造り講座 ②