いちると初めて会ったのは入院して4日目でした。


何度も先生や看護師さんは赤ちゃんに会ってあげてと言うけど、現実を見たくなかったわたしはなかなか会えずにいました。

赤ちゃんに会いたい、でもこのまま会わない方がいいかもしれない。

そんな気持ちで3日間すごく悩みました。

そしてやっぱり赤ちゃんに会いたい。そうパパに伝えました。


「うん。ちゃんと会ってあげよう。いちるくんママのこと待ってるよ。でも、なんかどきどきしちゃうね。」

パパも「妻と一緒に会います」と言ってまだ会っていなかったんです。


そして赤ちゃんを連れてきてもらいました。

白いベビー服を着て、黄色いおくるみにつつまれている赤ちゃん。

抱っこするとしっかり重くて、とってもかわいいお顔がみえました。


「こんにちは。待たせちゃってごめんね。」


いちるの顔は赤ちゃんらしく真っ赤で、髪の毛もしっかり生えていた。

パパそっくりのお顔、うすいくちびるはママ似だね。

触ってみるとお鼻はぷにぷに。ぺちゃ鼻はどっちに似たのかな~。

パパは赤ちゃんの頃天パーだったみたいで、いちるの髪の毛もくるくるしていた。

パパのミニチュアみたいだねって泣きながら笑いました。


いちるはまるで眠っているようでした。

お腹の中で苦しんでたんじゃないかな、ずっとそう思っていたけど今にも寝息が聞こえてきそうなとっても安らかな顔でした。

その日から毎日いちると会わせてもらいました。

みんな会いたがっていちるを連れてきてもらうときはいつも家族の誰かがいたけど、1度だけパパと3人で過ごせた貴重な時間がありました。


3人で会った日、わたしは思い切り泣きました。

「ごめんね。ごめんね。」

いちるの顔にも涙が落ちてしまって、パパが


「ごめんねじゃなくてありがとうだよね。ママは泣き虫だね。」

と、いちるの顔とわたしの涙を拭いてくれました。

そして冷たい顔にたくさんのキスをしました。


親子3人で過ごした時間。

このときのことはずっとずっと忘れない。

本当にかわいい赤ちゃん。ママを守ってくれた優しい赤ちゃん。

ありがとういちる。


壱琉

2200g 44.2cm