わたしの入院していた病院は産科と婦人科の病棟が別れていません。

分娩室もすぐそばだし、毎日赤ちゃんの声がしました。

入院した日は痛みと麻酔の副作用で吐き気があってそんなには気にならなかったけど、2日目からはつらくてたまらなかった。特に夜中は静かなので、あちこちから赤ちゃんの泣き声がきこえてきました。


そして2日目の夜から胸がカチカチに張ってしまいました。

痛くて腕もあがらない。

わきには副乳もできてしまっていた。

「飲ませる赤ちゃんがいないのに、胸がカチカチなの。

母乳がでるの。」と泣きじゃくっていた。

パパが話しを聞きながら「つらいね。つらいね。」と手をにぎってくれました。

体は母になろうとしているのに赤ちゃんはいない。

しょうがないことだけど、こんな状況にむなしくて、つらくて胸が張り裂けそうだった。


見かねた母親が母乳をとめてくれる薬を頼んでくれたけど、血圧が高いから薬がだせないとのことでした。看護師さんがアイスノンを何個か貸してくれて、すぐあたたまってしまうアイスノンをパパはこまめにとりかえてくれました。


夜はテレビをつけっぱなしにしてイヤホンをしていました。

耳栓もしたけど、それでも赤ちゃんの泣き声はきこえてくる。

毎日涙があふれてきました。

耳栓をして、張っている胸をアイスノンでひやしながら現実逃避したい気持ちでいっぱいでした。