こんにちは、福島です真顔

2月なのに、もう春の匂いがします。今年は、暖かいです。

 

今年度をもちまして、3年間の任期を満了し協力隊を卒業することになりました。

3年間ありがとうございました!!

 

今回は、協力隊をやってみて感じた「地域おこし協力隊とは」を書き記そうと思います。

一個人の意見として、だれかの役に立ったら幸いです。

 

 

 

 

1 基本的にありがたすぎる制度

 

前住所が過疎地域ではないという条件をクリアしていれば、

協力隊になることができます。(自治体によってその他の条件もあるかも)

 

そして、

引越し費用、住居、車両など

生活に必要なものを用意していただけます。

(家賃や車両貸与方法など自治体によって異なります)

わたしは、アパートに家賃補助をいただきながら入居していました。

 

わたしは八王子から、まったく来たこともない九戸村に移住してきたわけですが、

(初めて来た日が住み始める日でした)

必要なものをそろえていただいていたので、難なく生活をスタートさせることができました。

 

そして、決められた給料を毎月いただけます。

これは、個々のミッションや成果が違えど、同じ自治体の協力隊は同じ金額です。

(資格があったら多少違ったりするかも)

 

民間の会社のように、利益を追求するわけではない状態で、

好きなことに挑戦しながら給料がもらえるのです。

 

こんないい話はないです。

 

好きなイラストやデザインを仕事にしたい!

こんな私でも地方なら役に立てる場所があるかも!

という目論みで移住してきたわたしには、ありがたすぎる待遇でした。

 

 

 

 

2 自主性が求められる

 

いろんな自治体のやり方があるので、

一概には言えませんが、基本的に協力隊の人には自主性が必要だと思います。

 

そもそも、自治体側は絶対にやらなくてはならない!だれかがやらないとみんな死ぬ!てな事柄があって

協力隊を呼んでいるわけではありません。

 

そう。言うならば、

協力隊はいてもいなくてもいい存在です。

 

そういう中で、いかに

自分が来たことでこの地がどう変わるのか、どんな良いことがあるのか、

どんな挑戦をしてどんなふうにここで生きていこうとしているのか、

それを自分からアピール&実践していく必要があると感じました。

 

「協力隊ってなにしてるの?」

「なんで外の人をわざわざ呼んでるの?」

「その人たちにお金を払うくらいなら、村の人の給料をあげてほしい」

(↑協力隊は国の予算なので、厳密に言うとこの意見は見当違いです。たしか。)

といった声を人づてに聞いたことは何度もあります。

わたしが逆に村の人の立場でも、そう思うだろうなとも思います。

 

たまに協力隊の人で、

「なにをすればいいのか分からないよ〜」

「自治体の人がなにも指示をくれないんだもん」

とかなんとか言っているのを耳にしたことがありますが、それはおかしい話です。

 

自ら挑戦したいことを持ってくるべきだからです。

また、自分の活用方法を自主的な行動によって示していく必要があると思います。

 

 

 

 

3 ギブギブアンドテイク精神

 

協力隊はそれぞれミッションのもとに活動をします。

わたしのミッションは「情報発信」でした。

林業、農業、伝統工芸など他にも多種多様なジャンルがあります。

 

しかし、どんなジャンルで来たとしても

「ギブギブアンドテイクの精神」でいるべきだ!とわたしは思います。

どういうことかというと、

「自分はこれがやりたいんだ!」という気持ちはまず必要です。

そして、次に、

「この地域にお邪魔させてもらっているんだから、

自分のやりたいことだけではなくて、この地域の人の役に立とう!」

という気持ちを持つべきだ!ということです。

 

なにもたいそうなことをしろというわけではなく、

ちょっと頼まれたことを快くやるということです。

(例えば、わたしは役場の人の作る資料を作成したり、イベント設営の手伝いをしたりしました)

 

そうすると、

役所の人や村の人もわたしが自分のやりたいことのために

お願いしたことを快く承諾してくれます。

 

そんな人間関係の基本ともいえる構造を

築けていない人が多いように感じます。(もったいないわよ!)

 

「全然思い通りに活動できない」

「それはそっちの仕事だろうが」

「他の自治体はもっと良くしてくれる」(←これを言う人は、じゃあその自治体に行けよと思います)

と文句を言う前に、

まず、あなた自身を受け入れたい!村のために頑張ってほしい!

あなたの夢を実現したい!と

応援してもらえるようにならなくてはいけないのだと思います。

 

協力隊として来る人は、

まず地域のためにギブギブしまくってほしいです。

 

 

 

 

4 自分なりの道を見つけられる逃げ道

 

わたしが協力隊のいう道を選んだ理由のひとつに、

「社会システムに馴染めなかった」というものもあります。

 

就職活動中、

「もしこの会社に受かったら、この箱に毎日通うのかあ」と面接終わりに四角いビルを見上げた時、

「大人ってもっと自由だと思ってたのに!!毎日ビル生活なんていやだ!!」という想いが爆発し、

気づいたら全面接をキャンセルしていました。

 

かと言って、自力で稼げる能力もないわたしが

行き着いたのが地域おこし協力隊でした。

「今の自分の力でどれだけのことができるか試してみよう」

「なにもできなかったら、大人しく箱生活をしよう」

そう決意し、3年前のわたしは村に来たのでした。

 

「協力隊って社会不適合者が多いですよね〜」

林業協力隊の上野さんとそんな会話をしたことがあります。

「わたしだってそうですもん」と上野さんは言っていました。

わたしも社会に適合できなかった身ですが、それを悪いことだとは思っていません。

今の社会はうーん…と思うことが多く、そんな社会に適合なんてこっちからご免だね!と思うからです。

 

かといって、生きていくためにお金は稼がなくてはいけません。(究極、お金なんてなくても生きていけますが)

「自由」を手にするためには「お金」が必要で、「お金」を手に入れるためには、

だれかの役に立ったり、だれかの気分を上げられるようなものを作り出す必要があります。

 

そのために自分なりのお金の稼ぎ方を模索できるのも

協力隊制度のありがたいところです。

 

芸人さんのように、貧乏な下積み生活を送るわけではなく、

田舎というフィールドを選べば、制度のおかげで安定した生活を送りながら

試行錯誤できるのです。

 

 

 

 

5 田舎はなんでもできる

 

わたしが3年間過ごした九戸村は人口5000人ほどの小さな村です。

こちらに来ることを村出身の友人に伝えた時に

「やめな!なにもないよ!来ない方がいい!」と言われました。

たしかに、都会に比べてお店や娯楽は少ないです。

でも、なにもないからこそ(?)

田舎の人はなんでも自分たちで作ってしまう力を持っています。

 

技術も設備もだいたいのことは、

村のだれかが詳しかったり持っていたりします。

上野さんと木工加工をする時や、イベントでねぶたを制作した時など

「これどうやるんだろう…」とボヤいていると、

「〇〇さんに聞いてみな!」「〇〇に機械があったはず…」

とみんなが教えてくれるので、あれよあれよと完成します。

 

もちろん都会にだって、技術も設備も

あるのだと思います。

でも、あの膨大な人と情報の中から探すのはとても手間です。

村のミニマムさは行動のスピードを早めてくれます。

 

また、都会と比べて安い料金で

機械が借りられたり、物件が手に入ります。

また、良くも悪くも何かすると目立つので、

すぐメディアに出れます笑。

 

田舎は、自分次第で好き放題できる可能性にあふれた場所だと感じました。

 

 

 

 

まとめ

 

以上、わたしが地域おこし協力隊をやってみて

協力隊という制度について感じたことでした。

ここに書いたことは、あくまでわたし個人の意見です。

 

3年間、楽しく様々なことに挑戦できたのは、

村の皆さんのおかげです。

ありがとうございました!

 

 

来年度からは、

・個人事業主として開業

・上野さんと木工事業の拡大

の2本立てで新たな挑戦をしていこうと思います。

 

 

引き続き、村を拠点に活動していきます。

よろしくお願いしますちょっと不満