私の師匠、衛藤公雄の作品はたくさんありますが、その一部しか知られていません。それは、衛藤先生ご自身が楽譜を出版することにあまり積極的では無かったためだと思います。

そして、わずかに出版されている楽譜も一部絶版、という状況になってしまいました。全国にたくさんいらっしゃる衛藤作品のファンの方から、楽譜に関するお問合せも多くいただきました。弟子としましては嬉しい気持ちでいっぱいです。

衛藤作品は著作権が生きていますので、楽譜の入手ができない場合お教室でもお弟子さんに教えることが難しくなりました。そこでJASRACに相談し、JASRACとの契約により、私の教室のお弟子さんに限り衛藤作品の絶版楽譜を私の手書き楽譜でお渡しする旨許諾をいただき、お稽古ができるようになりました。そのため、お教室のお弟子さん以外の方には、楽譜をお渡しすることはできません。もし、衛藤作品の楽譜をご希望の場合は、私のお弟子さんになっていただくことになります。ただし、その中には「その1曲限りのお弟子さんになること」も含まれる、と私は解釈しております。

そこで、これからお申し込みをお考えくださっている方、そしてこのブログをお読みくださっている方に、私からのお願いを下記にまとめました。遵守をお願いいたします。

①楽譜のみの販売はできません。ご了承ください。

②楽譜の入手のみを目的とした行為はご遠慮ください。「お金を払うから、いいでしょ。」という話ではないことを、どうかご理解ください。

③ピンポイントレッスンのお申し込みは、現在師事しておられる先生のお許しをいただいた上でお申し込みくださるようお願いします。

邦楽の世界では他の先生に習う場合、自身の師匠にお許しを得てから習うことが礼儀だと思います(西洋音楽の世界は詳しく存じません)。現在師事しておられる先生のお許しをいただいてからお申込みください。昨今ではうるさく言う人も少なくなったためか、初心者の方はご存じでない方もいらっしゃいます。しかし、きちんと師匠におことわりをしておくことは弟子として大切なことであると存じます。個人の自由な気持ちは尊重しなければなりませんが、郷に入りては郷に従えという言葉通り、各々その世界にはその世界のルールやマナーが存在します。邦楽の世界も同じです。邦楽の世界のルールやマナーを知らなかったと苦情を受けたことがありますが、知らなかったことの責任は私にはありませんので、責任を負いかねます。私に対する苦情等は、お控えください。

衛藤作品を愛してくださる方が全国にたくさんおられること、弟子の私にとりましてとても有難く存じます。いろいろなルールや制約の中でも、作品を後世に残していきたいと思います。今後とも、衛藤作品を聴いて、そして奏でてください。どうぞよろしくお願いいたします。