今回は、箏尺八二重奏曲の曲紹介です。

松下春山先生と私の演奏、Youtubeにアップしましたので、聴きながらお読みください(^.^)。(Youtube は コチラ)。

箏尺八二重奏曲は1941年に開催された「三曲新作発表会」というコンクールで1位となり、文部大臣賞を受賞した曲です。この「三曲新作発表会」は皇紀2600年の祝典催事のひとつとして行われたもので、箏尺八二重奏曲の原題は「祝典」と付けられています。衛藤先生の作品としては2作目で、17歳の時の作品。17歳って、今なら高校二年生です。

 

この曲。六つの部分(邦楽用語では六つの「段」と呼びます)から構成されており、一段目は箏独奏、二段目より箏と尺八で音を重ねます。終始箏曲らしい五音階で進められており、奇を衒うことのない、まっすぐで前向きな曲であると思います。

 

箏は、衛藤先生の作品の大きな特徴でもある「左指で糸を弾くピチカート奏法」の多用が見られ、演奏者泣かせではありますが、これによってテンポ感が増して一気に格調高くなります。「祝典」という名前も頷けます。

Youtubeは、2017年7月30日、薫公会演奏会での演奏です。尺八は松下春山先生。どうぞお楽しみください。