今回、YouTubeチャンネル内の【散歩で出会う時代劇シリーズ】にて、長谷川伸の名戯曲「瞼の母」に挑戦いたしました。
実は自分自身、番場の忠太郎を演じさせていただいた事があります。2013年の12月、劇場は明治座です。演出に北村文典さん、殺陣師に菅原敏夫さん、演技指導に青山良彦さんと豪華すぎる指導者の元、臨ませていただきました。
自分が演じる以前に養成所の卒業公演の演目であったり、竜小太郎さんの公演で瞼の母を拝見していて、いつか忠太郎をやってみたい!そう思える作品でした。
今回は大詰めの荒川堤の場面。
全役を自分で演じる試みをいたしました。
この瞼の母は非常に奥深い作品で、一度触れると愛着が湧かずにいられない作品です。それぞれの役者が「自分だけの忠太郎」という拘りを持っているように感じます。それだけ配役の心の移り変わりや腹の探り合いなど、芝居の組み立てがいのある作品なのでしょう。
建前も言うし、嘘も強がりも言う。
配役それぞれが絶妙なバランスでいる非常に未完成で洗練された脚本であると思います。
どうぞご覧いただけたら幸いです。