珈琲について

僕は30近くになるまで、珈琲を全くと言って良いほど飲まなかった。
完全に紅茶党だった。

飲み始めたきっかけは覚えている。
芝居で珈琲に詳しい人の役をやったのだ。

「マンデリンありますか？」

と言う台詞があった。
マンデリンとは何ぞや！？と思ったので、取り敢えず飲みに行くことにした。

たまたまそのお店は珈琲を豆ごとに分けて出してるお店だったのも良かった。
飲み始めてから気づいたことだが、ブレンドかアメリカンくらいしかない喫茶店も少なくないのだ。

まぁともかくマンデリンにありつけた僕は、折角稽古場に行く途上にあるからと他の豆も飲んでみることにした。
何しろ珈琲に詳しい役なので、マンデリンしか飲んでませんと言うわけにはいかない。

最初は単にカッコつけでブラックで飲んでいたのだが、なるほど、豆ごとに酸味や苦味、後味が違う。

その辺りから珈琲派になったように思う。

その後僕は珈琲を飲むようになって、一年くらいか？
当時の僕は読書スペースに使えるお店を探していた。
そんな時秋カフェに参加していただいた団体の女優河南女史のバイト先がうちから自転車で行ける範囲の喫茶店だと教えられた。

最初はたしか西山さんとの清算作業のために近場にいらしてくださった西山さんと、もし河南さんがバイトしてるタイミングならサプライズさせてやろうと思いその店に行った。
まぁこれは間の悪い僕にしては珍しく成功した。

その後、その喫茶店がなかなか読書向きだったこともあり、足繁くてほどでもないが通うようになった。

なので僕の珈琲の歴史はとても浅い。
味の良し悪しもそこまではわからない。
けどまぁ

「なんか美味しい」

て程度には思う。

と早く現場に着き過ぎて時間つぶしに入った喫茶店で急に思い立ちこんな駄文を書き散らしてみた。