Ψ筆者作「コタンの袋小路」 F15油

 かの陣営は昨今「万一のための備え」として改憲・再軍備、日米同盟の強化を主張している。しかし本当に万一を考えるなら、全部「敵」の方に向いている原発を何とかしなければなるまい。本邦の原発はほとんど日本海側にあるのだ。ここにミサイルを撃ち込まれたら核攻撃されたのと同じことになる。そんな分かりきったことを議論さえせず、アメリカの極東戦略に乗った日米同盟のことだけしか議論しない。そもそも万一を考えるなら「向こう30年以内に巨大地震が起こる確率が80%」と言われる中、何故オリンピックなど呼んだのか!?向こう30年とは明日かもしれないのだ。結果オーライ、無責任、見切り発車、一か八かも甚だしい。

 要するに都合の悪いことは考えない、都合の良いようにしか考えない、政治主義即ち現象のいい加減さの何ものでもない。

 現下の最大の問題は言うまでもなくかの「ウクライナ」である。しかし政府は勿論、マスコミ、一般世論の論調は総て一定方向のワンパターンで、何故もっと冷静に事の本質を見ようとしないのか、これもご都合主義としか思えないものがある。誰しも口では「戦争は絶対良くない!」と言うが、この国の政府は戦後「絶対平和主義」の立場を取った試しはないのである。   そのことを先ず理解しておくべきだろう。その上で言う。絶対平和主義の何が悪い!これは本稿の趣旨である「本質・真実」の問題である。現象世界のご都合主義といい加減さは縷々述べている通りであるが、その「現象平和主義」ほど胡散臭いものはない。有史以来「戦争したい」と言って戦争した国はない。皆自らなりの「平和」を口にして戦争したのである。(つづく)