Ψ筆者作「地下鉄の無題」 M50 油彩

この歳になっても見る夢の一パターンがどうしてうまくいかないことで堂々巡りし、夢だと気づいて救われる気がするというものである。
例えば学生時代の試験、それも決まって数学、あるいは対応する準備のできていない入試の夢である。これは実体験が「悪夢」となって残ったのだろう。反対に自分が何かのグループの中心的存在で、そのアドヴァンテージに快感を感じたりするというのもあるが、これはそうではなかったことの反動と願望だと説明できそうな気がする。
もう一つが乗り物の夢。どうしても目的地に行けない。それどころかどんどん遠い知らない所へ持って行かれる。これは小さい頃盛り場で親とはぐれ周りを見回したら誰も知った人がいない、どうしようとパニックになったという幼児体験に近い。今でもバスや電車で全く知らない街の名が行先に表示されているのを見ると、そこがどんな街か知りたくなり、実際に行ってみたりするが、行くと当たり前なのだが、自分が属する日常性と確かに繋がっているので軽い失望をする。
これは夢というよりイメージだが、終電間際だろうか、人影がほとんどない地下鉄のホーム、そこに滑り込んできた電車の客は皆死んだ人。電車は異次元空間の入り口のような暗いトンネルに吸い込まれていく。
こういうイメージ自分だけではないようだ。そうい映画だかドラマだかがあった。
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