ΨYAHOO掲示板「どうしたらうまくかけるの」より転載
佐伯米子が祐三の絵に加筆することの必然性を考えれば唯一つです。
それは既に市場価値が出てきた佐伯死去後で、生活を考えなければならない米子が本人の意思で、または第三者の以来で、本人または佐伯の友人筋に依頼して、佐伯の描きかけの作品に加筆、完成させて、サインをして市場に出すということです。
勿論これは許容できない、アンフェアなことですが、現実にこのような噂は佐伯以外の作家についても聞きます。某画家などはほとんどゴーストライターが描いたとか弟子筋が描いたとか。
このようなことが行われる背景には本邦市場が、作品そのものの価値で売り買いされるのではなく画家にまつわる「曰く因縁故事来歴」、「看板や勲章」を売り買いすると言う体質があるからです。
中世ヨーロッパは、「画業」が作家個人ばかりでなく「画房」や徒弟制度単位で制作行われるといった一面もありました。だから作家名が個人名でなくブランド名である場合もあります。例えば「ダビンチ」作と言われるものも半分以上実際は弟子が描いたものとか言う作品に類するものは美術史上に多くあります。しかし「画家個人」のオリジナリティーが絶対要件とされた近代以降はこうしたことは否定されます。
話を佐伯に戻しますが、そういうわけで私は冒頭の可能性を総て否定するものではありません。
しかし結論を言えば佐伯芸術の価値に「米子加筆」は全く関係ない。仮にそれがあってもそれは佐伯の造形性の枠内のこと、佐伯の本質は微動だにしないということです。やりすぎて佐伯の絵を壊してしまった場合、あるいは全く関係ない第三者によるもの、それが「佐伯作」として世にでた場合、初めて「贋作」となる。
その佐伯の造形性について述べます。これは絵を自ら描くものとして、実際に「佐伯画」を描いてみて確信を持つものです。
先ず佐伯の作品は「色面塗りと「線描」を交互に行うと言ういわば「二重構造」になってます。特徴的なことは下層の色面が乾いてないうちに線を引くということです。その「線」が大きな意義を持ちます。これは先に林武が触れているのをご紹介しました。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1000003&tid=a4ia4a6a47a4bfa4ia4a6a4dea4afa4aba41a4ka4na1a3&sid=1000003&mid=8754
(つづく)
佐伯米子が祐三の絵に加筆することの必然性を考えれば唯一つです。
それは既に市場価値が出てきた佐伯死去後で、生活を考えなければならない米子が本人の意思で、または第三者の以来で、本人または佐伯の友人筋に依頼して、佐伯の描きかけの作品に加筆、完成させて、サインをして市場に出すということです。
勿論これは許容できない、アンフェアなことですが、現実にこのような噂は佐伯以外の作家についても聞きます。某画家などはほとんどゴーストライターが描いたとか弟子筋が描いたとか。
このようなことが行われる背景には本邦市場が、作品そのものの価値で売り買いされるのではなく画家にまつわる「曰く因縁故事来歴」、「看板や勲章」を売り買いすると言う体質があるからです。
中世ヨーロッパは、「画業」が作家個人ばかりでなく「画房」や徒弟制度単位で制作行われるといった一面もありました。だから作家名が個人名でなくブランド名である場合もあります。例えば「ダビンチ」作と言われるものも半分以上実際は弟子が描いたものとか言う作品に類するものは美術史上に多くあります。しかし「画家個人」のオリジナリティーが絶対要件とされた近代以降はこうしたことは否定されます。
話を佐伯に戻しますが、そういうわけで私は冒頭の可能性を総て否定するものではありません。
しかし結論を言えば佐伯芸術の価値に「米子加筆」は全く関係ない。仮にそれがあってもそれは佐伯の造形性の枠内のこと、佐伯の本質は微動だにしないということです。やりすぎて佐伯の絵を壊してしまった場合、あるいは全く関係ない第三者によるもの、それが「佐伯作」として世にでた場合、初めて「贋作」となる。
その佐伯の造形性について述べます。これは絵を自ら描くものとして、実際に「佐伯画」を描いてみて確信を持つものです。
先ず佐伯の作品は「色面塗りと「線描」を交互に行うと言ういわば「二重構造」になってます。特徴的なことは下層の色面が乾いてないうちに線を引くということです。その「線」が大きな意義を持ちます。これは先に林武が触れているのをご紹介しました。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1000003&tid=a4ia4a6a47a4bfa4ia4a6a4dea4afa4aba41a4ka4na1a3&sid=1000003&mid=8754
(つづく)