イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

Ψ 筆者模写 上より
1.コロー「ヴィルタブレー」 油彩・キャンバス 
2.「ブルガリアの印刷物」 テンペラ・金銀箔・板
3.佐伯祐三「サンテチエン教会付近」 油彩・石膏パネル
4.ルオー「老いたる王」 油彩・板
5.ルオー上「ヴェロニカ」下「郊外のキリスト」 油彩・板(なお「郊外のキリスト」のオリジナルはオイルオンペーパーである)

 テンペラ作家石原靖夫はシモーネ・マルティーネの「受胎告知」を模写するのに、その支持体の木材ポプラから顔料にいたるまで原作と同じものを選んだ。そうしなければその上に順次重ねられる麻布、膠、石膏、箔下塗の粉、金箔、顔料等の各層もそれぞれ同じ段階を経ることが出来ず、最終層のハッチングも違ったものになってしまう恐れがある。これが「追体験」であり真の模写であろう。
 2のイコン風の宗教画(東方正教会の本来のイコンとは全く違う)は、、原作の印刷物からの模写で、細かなことはわからないし、石原ほどでないにしても、一応本物のイコンに近い画法と材料で仕上げた。
 あとの1と3~5は、忠実な模写は不可能だし意味もない。あくまで別項で述べた後の自分の画法に生かさんがための「追体験」が趣旨で、とりわけ1のコローからは学んだものは計り知れないほどのインパクトを受けた。