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Ψ筆者作上から「窓辺1」F0 油彩
       「窓辺2」
       「窓辺3」

伊藤静雄 「夜の停車場で」

室内楽はピタリとやんだ
終曲のつよい熱情とやさしみの残響
いつの間にか
おれは聴き入っていたらしい
だいぶして
楽器を片づけるかすかな物音
何かに絃のふれる音
そして少女の影が三四大きくゆれて
ゆっくり一つ一つ窓をおろし
それらの姿は窓のうちに
しばらくは動いているのが見える
と不意に燈が一度に消える
あとは身に沁みるように静かな
ただ暗い学園の一角
目には消えていまは一層あかるくなった窓の影絵に
そっとおれは呼びかける
おやすみ


 表情のある窓の中はイマジネーションをそそられる。どんな人が住んでどんな生活があるんだろう?
この街でそれをやったらストーカーと間違えられ不審尋問される。世知辛い。