おしろへ つづく みちを げんきよく あるいていると、
むこうから なんだか にぎやかな ふたりぐみが やってきました。
​ひとりは、あかい ポニーテールが とっても よくにあう、
ハツラツとした おんなのこ です。
「あたしは きょうこ! なにを かくそう、りきの かのじょ なの!」
​もう ひとりは、カラフルな おようふくを きた、
まんまる ぽってりとした やさしそうな おじさん。
「オラ! わたしは スペインむら から きた、サンチョ だよ!」
​ウサギの ホップと、白ネコの ミルは びっくり!
「ええっ! りきの かのじょさん!?」
「スペインむら!? なんだか すごいところから きたんだね!」
​ふたりは あわてて、きょうこと サンチョに たずねました。
「あのね、ぼくたち、りきに あいたくて おしろへ むかっているんだ」
「りきくんは、いま どこに いるか しりませんか?」
​すると、きょうこは 腰に てを あてて ニッコリ。
サンチョも おおきな おなかを ゆらして、「うんうん」と うなずきました。
​「りき ならね、いまごろ きっと……」

​「りき ならね、いまごろ きっと……こうえんで グースカ おひるね してるわよ!」
​「ええっ!?」
ホップと ミルは、おもわず おおきな こえを だして しまいました。
「でんせつの ゆうしゃ なのに、おしろ じゃなくて こうえんに いるの!?」
​サンチョが、ニコニコ しながら おしえて くれました。
「オラ! りきは、ぽかぽか おひさまの したで ねむるのが だいすき なんだよ。」
​きょうこが、まちの むこうを ゆびさします。
「あっちに ある、いちばん おおきな きの したを さがしてごらん。きっと ぐうぐう いびきが きこえて くるから!」
​「きょうこさん、サンチョさん、おしえてくれて ありがとう!」
ホップと ミルは、おしろへ むかう みちを くるりと まがって、
りきが おひるねを している こうえんへと はしりだしました。
​「でんせつの ゆうしゃの おひるね……りきって、いったい どんな ひと なんだろう?」
ふたりの ドキドキは、もっともっと おおきく なりました。




ホップと ミルは、こうえんの いちばん おおきな きの したへ やってきました。
すると……「グオー、グオー」と、とっても おおきな いびきが きこえてきます。
​「あ! だれか ねむっているよ!」
そーっと のぞきこんだ ふたりは、びっくりして めを まんまるに しました。
​そこに いたのは、ピカピカの よろいを きた きし……では ありませんでした。
ボコンと まえに とびだした かっこいい かみがたに、ボタンを あけた あおい おようふく。
むねから おなかには、ぐるぐると しろい ぬのを まいて、とっても ワイルドです。
​「むにゃむにゃ……おれは はなぞのの ばんちょう、りき だぜ……グースカ……」
​なんと、りきの しょうたいは、おしろの ゆうしゃ様ではなく、
「はなぞの」を たばねる、つよーい「ばんちょう」だったのです!
​「ゆうしゃ様じゃなくて、ばんちょう だったんだね!」
「でも、ケンカが つよい だけで、ほんとうは とっても やさしい ひと なのかも!」
​すやすやと ねむる りきの ねがおは、なんだか あたたかくて ピースフル。
ホップと ミルは、カゴ いっぱいの あまい ベリーと、きれいに さいた おはなを、
りきの そばに そーっと おいて あげました。

「ふわぁぁ……よく ねたぜ……」
おおきな あくびを して、りきが めを さましました。
​ねぼけまなこで まわりを キョロキョロ すると、
めの まえには、あかくて おいしそうな ベリーと、きれいな おはなが あります。
​「おおっ! きょうの あさめしは、なんだか オシャレ だな! いただきまーす!」
りきは、ねぼけた まま、ベリーを むしゃむしゃ。
そして、なんと ミルが もってきた おはな まで、ムシャッと たべようと しました!




​「ちょっと、りき! なに やってるのよ!」
そこへ、おしろへの みちから きょうこと サンチョが おいついて きました。
​きょうこは、こしに てを あてて、すっかり あきれた おかお。
「せっかく かわいい ウサギさんと ネコさんが もってきてくれた プレゼント なのに! おはなを たべる ひとが いる もんですか! もう、ほんとに くいしんぼう なんだから!」
​サンチョも、「やれやれ」と おおきな おなかを ゆらして わらっています。
「オラオラ、りきは きっと 夢の なかでも ごはんを たべて いたんだねぇ。」
​おはなを くわえた まま、キョトンと している りきを みて、
ホップと ミルは おもわず ふきだして しまいました。
​「あはは! ばんちょうさん、おもしろいね!」
「ほんとうだ! ゆうしゃじゃ ないけれど、りきさんって、とっても たのしい ひと だね!」
​はなぞのの ばんちょう、りきは、
つよい だけじゃなくて、とっても おちゃめな ひと だったのです。
ぽかぽか おひさまの したで、みんなの わらいごえが こうえんに ひびきました。




おまけ……

くにお「くそう!りきの野郎!おせぇじゃねぇか!」

まさか…公園で寝てんじゃねぇだろうなああ!!!

次に出会したらギッタンギッタンにしてやらぁ!!!





ミル&ホップ「ごめんなさい……。」