今回は顎矯正手術術後1か月のケースで

ダウンタイムに関して説明します。

 

 

カウンセリングでも多くの質問を受けるのが

ダウンタイムに関してです。

まずは術後1か月の写真です。

 

大方の腫れは引いていますが、

まだ上唇やアゴ先のあたりの浮腫みが残っています。

唇やアゴ先の感覚の麻痺も部分的に残っている時期です。

神経の修復は38か月かかるので、

傷や腫れの回復に比べると時間がかかります。

 

 

軽く口を開いた状態だと上唇の浮腫みが

気になります。

上顎骨を時計回転に回しているので、

口角の上がり方や歯の見え方に変化が出ています。


斜めから見るとまだ口元の浮腫みが

若干残っていますが、

骨が動いたことでの変化は見て取れます。

術前の口を閉じてムスッとした印象は、

術後リラックスして口角も入り込んで

可愛らしい印象の口元になりました。


 

術後1か月でのCTの検査では

骨の問題がないかの確認をしています。

顔の骨はとても治りが良いので、

術後2週間を越えると

動かすのに力がいるほど治癒し始めています。

ただ完全に治癒する時期は8週間目。

それまでは食事制限があります。

調節して欲しいのは食事の硬さです。

初めの1週間は流動食です。

2週目から7週目まではお粥程度の

硬さの食事を取ってもらいます。

8週目からは普通の食事に移行してもらいます。



 

骨の固定にはチタン製のプレートを使用しています。

特別な理由がない限りは、抜去する必要はありません。

抜去することは可能なので、

術後半年が経過した時点で希望する方への

施術をしています。

骨切り手術で口腔内を切開した同じ場所を

切開して取り出しますが、

その傷の拘縮のリスクも伴いますので、

不必要に切開することはお勧めしていません。

実際プレート抜去の手術は短時間で終わります。

術野の展開も最小限でプレートを取るので、

ダウンタイムも骨切り手術に比べると

格段に少なくなります。

ご希望に添えるようにいたしますので、

プレート抜去に関して気になる方は、

お気軽にお問い合わせください。