94好きな世界 | 愛しい3の日を君に贈る

愛しい3の日を君に贈る

この人生を命ある限り届けたい。

近所の赤い橋のそばには一件平屋建ての駄菓子屋さん


土間になっていて床は土のまま

簾がかかってがらっと入ると

いつもほんのり家の木の香りが漂っている


のれんの奥から「いらっしゃい。」

ニコニコまんまる顔の割烹着姿のおばちゃんが出迎えてくれる


ちょうど上がり戸が自分の腰より高いくらい

ずらっと透明のお菓子の箱が横一列に見事に並んでいる


おじいちゃんがくれる小遣いを握りしめて

「あわだまと…よーぐると…。。。」

私の好きなお菓子はいつも決まっていて冒険をしない

いつもハマると一直線

だから選ぶ手に迷いは無い


「はい、100円ね。まいどおおきに。」


あの頃のガムや飴はほんの10円…

冬でもお釣りが温かい

それは、いつもおばちゃんが握って待ってくれていたからだ