薑母鴨(じゃむや) | 宅男の台湾日記

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 台湾に移住した津軽衆の宅男(中国語でオタクのことを宅男と呼ぶ)です。
 武術、読書に関しての宅男ですが、雪国津軽で育った僕には、南国台湾の風がとても暖かく感じます。
 台湾で思ったことや出来事など、駄文で綴っていきます。
 

 台湾には、冬場に愛されているちょっと豪快な鍋がある。

 薑母鴨という鍋なのだが、これは米酒と言われる焼酎のようなちょっと強めの台湾のお酒を水の代わりに使い、ショウガと鴨をグツグツに煮込み、それを食べる。

 においは独特で、酒とショウガのにおいがかなり強い。

 見た目は茶色くて、食欲のわく色あいでもないので、最初はちょっと手が伸びにくいが、きちんとアルコールの抜けたスープを飲んでみると実にうまい。

 鴨は、骨ごとぶつ切りにしたものを入れているので、鍋が煮えたぎるとちょうどいいだしが出てくるのだ。

 だから、鍋が出てきたときは、慌てて食べず、少し煮えたぎっている状態で待ってから、食べるのがいい。

 鍋そのものの味もいいのだが、つけだれで使う腐乳をすりおろしたものが抜群にうまい。

 この鍋を食べ終えると、鍋の熱さとショウガの効果で、体がポカポカ温まっているのを実感できる。

 この鍋のルーツは、王様が体調を整えるために作られたのが始まりだそうだ。

 友人が言うには、風邪の予防にとても効果的とのことなので、冬場は何回か食べたほうがよさそうだ。 

 漢方の料理もいいが、こういった体にいい食べ物は、妙にありがたさを感じる。

 薑母鴨は、春から秋まで店じまいするから、今回が春の食べ収めになった。

 また、秋が来るころにがっちり食べて冬を乗り切りたい。



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