NHKのBSの番組、新日本風土記「遠野」を見ました。
民族学者の柳田国男が、日本古来の文化が残っている岩手県遠野の
今も信じられている話の聞き書きをした、「遠野物語」の舞台です。
青々とした山や田畑、川、藁葺き屋根の民家、素朴な神社など
景色を見ているだけで、癒されました。
カッパやザシキワラシなど、地元の人が本当に信じているのに驚きました。
カッパ淵では、川に垂らしたきゅうりを餌にカッパを釣ろうとしている人がいました。
カッパはすぐにきゅうりを取ってしまうから、しっかり結ばないといけないそうです。
廃校になった小学校で二人のザシキワラシと会ったという人は、
真剣にその時の様子を証言していました。
家の中にはオシラサマの人形が飾ってありました。
これは、人間の娘と馬との恋物語で、それを知った父親が馬を殺してしまいます。
娘はその馬に乗って天に昇って行くという、馬に対する愛と恐れのお話です。
また、三人の女神のお話。
母親の神様が、「一番良い夢を見た娘に、一番良い山を与える」と言います。
それぞれ、一番高くりっぱな早池峰山、六角牛山、石上山をもらいます。
今でも早池峰山は、亡くなった人が帰る山として信仰されているそうです。
鹿踊り。
その年、初めてお盆を迎えた家を訪ね、供養の踊りを捧げます。
縁側に位牌を供え、鹿自らが焼香していました。
一人ひとりが本当に大切にされている様子に感動しました。
孤独死が多い現代ですが、みんなに看取られ、亡くなっても尚慕われ
敬ってもらえるなんて幸せですね
「故郷の山々の上から次の世代の住民の幸福をじっと見守って」いることでしょう。
これを見て、お盆にはお墓参りをしないといけないなぁ、と思いました。
ついつい遠いので、足遠くなっています。
日本人の自然に対する畏敬、信仰、神様や先祖に守られているという感覚、
魂が船に乗って川を流れて行き山に帰ると言うことなど。
昔から信じられていることですが、とても不思議な感覚だなぁと
改めて思いました。