今日の京都もいい天気
でも来週は雨マークが出ています
先日JFAが熱中症対策ガイドラインを発表しました。
かなり踏み込んだ具体的なところまで書いてあります。
JFA熱中症対策ガイドライン
逆にこういったものがきちんと協会として周知されていないことにびっくりなのですが、でもそれが現実、、、。
一部の人たちが熱中症対策ガイドラインの必要性を語っていても、スケジュール通りに試合を運ぶため、運営側の理由で軽視されることもある気がします。
高校野球などはまさに運営側がアスリートのためにも観客のためにも考え直すことがたくさんあるのでは、、、と常に思っています。
試合をするアスリートだけでなく、観客の命にも影響があります。
サッカーチームやアメフトチームを担当していたときに、観客席で具合が悪くなった人をケアをしたことも何度かありました。常にフィールド上の選手と後ろにいる観客の様子と湿度温度計を見ながら練習や試合にいました。
8月のフットボールの夏合宿の期間は、防具を付けたとたんに熱中症の可能性があがります。防具は風を通しにくいため、発汗機能を狂わせ、体温調整が難しくなる、、、湿度も温度も高いカンザス。練習中に熱によるけいれんを起こし、トレーニングルームに数名で抱え込む、練習後けいれんを起こして痛みで叫び点滴をする選手がトレーニングルームの10台以上のテーブルを埋め尽くすこともありました。静脈はみつからないし、チームドクターが痛みで動き回る選手に少しでも早く点滴をするために、学生トレーナー数名が全身を抑え込み、なかなか刺さらぬ針で血が流れだした光景がありました。
その日の気温と湿度に合わせてコーチに進言し、練習時間をずらす、または練習時間を短縮するなどの処置がよくとられていました。それは体の負担や選手の健康を考えるだけでなく、本当の意味でよいパフォーマンスを引き出すためには必要だから。
熱中症は外のスポーツだけ、、、と思っているかもしれませんが、体育館の中も同じくらい危険がいっぱいです。バスケットやバレーボールでも頻度は少ないけれどもありました。
外はまだ風が流れる、でも体育館の中は風が流れず湿度がこもる、屋根は熱をため込む、、、そこで走り続けたら、、、そうとう危険です。近年は冷房が入る体育館もありますが、昔はなかなかなかった、、、。
アスレティックトレーナー(NATA-BOC ATC)である私は、まず最初に熱中症ガイドライン(環境の判断の仕方、緊急対応)、そしてコンカッション(脳震盪)ガイドラインについて学びます。
CPR(心肺蘇生法)やAED(自動体外式除細動器)などの講習と同じくらい、毎年繰り返しガイドラインの見直しと、チーム全体で確認作業をします。
アメリカの高校、大学、AAA(バスケットボールのクラブチーム)のレベルではみんな理解していることだと思います。
日本でも誰もが安心してそしてよりよいパフォーマンスをするために、こういったガイドラインが当たり前になってくれたらと思います。行政や教育委員会などが子供たちのために、そえぞれの組織がそのスポーツをする人たちのために、考えることも大切ですし、親やスポーツにかかわる人間が、それを求める必要もあるのだと思います。
ATC仲間の佐保さんがスポーツセーフティージャパンという組織で、様々なスポーツのおける予防対策などについて伝える活動をしています。熱中症、脳震盪、心肺機能障害への対応など。
どこかのタイミングでKyoto MBM Laboにも来ていただきたいとは常々言っているのですが、いつでも行くよ!って言ってくれているのですが、、いまだに実現できずすいません。
ATCが大切にしていることの一つ。
少しずつ動きが広がればうれしいなって思います。
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日本のATCの組織 JATO
JATOも設立から20年を迎えます。
来年のシンポジウムでは、色々な方との交流ができることを願ってただいま準備中!
少しずつ少しずつ、一緒に日本のスポーツをよりよいものにしていきましょう!