教えないこと | Feel the Vibes Yogi的人生の旅

Feel the Vibes Yogi的人生の旅

アスレティックトレーナーでありA-Yoga主宰者
身体を動かすことで人生を豊かにする道の追求ダイアリー

今日のラボも多くの人が出入りする楽しい1日でした。

高校生、大学生、そして大人の皆さま。

17歳の男子高校生が、30代、40代、50代の先輩の中で一緒に動いて、みんながその場を作り出す。なんともうれしい時間もありました。

最近の若い男の子たちはとても繊細だけど自分と向き合うことをしっかりとやっているなぁと思うことが多々あります。

自分の心と体に自分で責任を持つという姿勢を感じます。

ヨガで今の自分から少しでもよい状況になれる気がしたから、とレッスンに通い始めてくれた子。

自分自身をもっと知りたいからヨガいいかもしれないと思った、と来てくれた子。

共通して彼らが言うのは、

「体を動かすと気持ちも体も楽になる気がする。だから体を動かすことで自分を整えることができるんじゃないかと思ったから。」ということ。

本当に素晴らしいことだと思います。
そんな彼らとの会話は私にとってもとても楽しいですし、少しでも彼らのいる迷路をよりシンプルにするお手伝いができれば、、、って思います。

と、同時に、学校教育の中では個々へのアプローチは難しいところが多々あることを感じます。体の不調、心の不調について親ではない第三者と会話を通して整理をする時間がないことも、今の彼らの状況に少なからず関係している気が会話からしています。

そして学校体育ではない体の動かしの重要性もますます感じています。

ラボがそんな彼らが体を動かすことで自分を整える、自分の将来の可能性を広げるお手伝いができる場になりたいと思います。

さて、本題に。

今夜、ラボでの仕事が終わるころに、A-Yoga一期生で養成講師をしているスタッフが書類を作りにオフィスへ。

今開催している京都での養成は、私は講師では入らずに、時々顔を出して知らぬ間に消えている、、、という感じで参加しています。講師はアシスタントのみんなにお任せ。

少しずつ少しずつ講師としての力をつけ、人を導くことを学んできた彼女たち。
まだまだ自分の癖や不足しているところを感じつつも、確実に成長をしてきました。

外に行くとよく「A-Yogaの皆さんは、とても気持ちのいい人たちが多いですね。」と言われます。それは本当にうれしいことです。何よりもうれしい。

技術ではなく、人として自分と向きあうこと、それを養成を通して、そして認定を継続する中で常に問いかけ続けています。

私の仕事は

「教えないこと」

「答えを示さないこと」

だと思っています。

自分がわかっている、自分が見えていると思うと、つい教えたくなるのが人の常。

「私知ってる、聞いて聞いて!」という状況をよく見る。

でもそれは本当の意味で相手のためにはならない。

なぜなら相手の答えではなく、私の答えをその人に与えているだけだから。

「こう見えるでしょう!だからこうなのよ、、、」って、それほどチープな発言はない、、、と。

提案はするけれども、必ずその次に相手には何が見えているのか、相手が何を思っているのか、何を思っていないのかをきちんと引き出すことが大切、、、と。時には難しいけども、その気持ちを常に忘れないように、、、と思い日々を過ごしている。

そのスタッフ、養成のステップ1の実技チェックの合否についての手紙を受講者一人一人に書いて印刷をしていた。

5回(4か月ちょっと)の期間の取り組み方、課題の取り組んだ状況、講習中の姿勢、他者とのかかわり方、自己とのかかわり方、実技チェックでの様子、、、。

様々なことを総合的に考慮して、ステップ1の合否を決めます。
結果レターは一人一人に、結果(合格、条件付き合格、仮合格、不合格、、、など)、その理由、合格になるための課題などを書き込みます。

一人一人に向けて文章を書く。
今までは私が受講生に書いていたものを、今回は彼女が書き上げた。

どう書きなさいと教えたことはない。
これは書かなければいけないと教えたことも、結果の決定についてもその条件を決めて教えたこともない。

彼女たちが今までの自分たちの学んだことをベースに、この受講生のこれから先の成長のために、そして何よりもこの人たちに教えてもらうことになる会員様・生徒さんのために必要な要素を身につけているか、指導を経験しながらも生徒さんの可能性を引き出すために必要な基礎を身につけたかどうか、、、を考慮して考えられた文章になっていました。

自分たちで考え、工夫をして、相手のことを思い何があっても一緒に歩むことを約束して。
そして答えのない問いかけをそこには残して、、、。

世の中答えをほしがる人は多い。

最終的に何が求められているのか?その答えを先に知らないと動けない、、、という人もいる。

例えば「どうすれば合格ですか?」と最初に聞いてくる人もいる。

答えは「わからない」である。

「これとこれとこれができれば合格ね、、、」それはお互いにとって楽なことなのかもしれない。

でもね、それはとても可能性を狭めてしまう。
だって究極それだけをできるようにすればいいのだから。

最終的に何が求められているか?
どうすれば成功するのか?

そんなことは考えずに、まずは今求められていること、言われたことを疑問も持たずにやってみればいい。

物事にはプロセスがある。

そのプロセスを信じて、まずは疑問を持つ前に問われていることに取り組んでみたらいい。

答えをほしがっても答えはあげないよ。

ヒントはあげるけど、「自分はどう思うの?」っていうと思う。

だって私の仕事は「教えないこと」だから。