母校での講演、無事に終えることができました😌

水曜日に東京でリサイタルを終えた2日後、母校の鶴岡市立第三中学校で、全校生徒さんたちに向けて、進路についての講話を行ってきました。




その様子が、ありがたいことに地元・庄内地方唯一の日刊紙、荘内日報さまに記事に取り上げていただきました。ありがとうございます!




テーマは、「今、三中生へ伝えたいこと」
中・高生だったころを中心に、なぜその道を進んだのか、音楽家として働いている中で大切にしていることなどをお話しください、とのことでした。




丁度一年前にこのお話をいただいてから、ずっと「何を話そう、何を伝えよう」と考え続けていました。

中・高生の頃のことで今に結びついていることを改めて考えてみると、自分の31年の人生は当たり前に連続して繋がっているので、全てが今の自分を作ってくれているのですが、その中でも大切なトピックを抜き出してみると、自分でも忘れていたようなことが、意外と今の自分を作り上げているのかもしれないと感じました。

自分の中では当たり前になりすぎて、そもそものきっかけがなんだったか忘れていたことや、当時はなんとも思わずにやっていたことが今の自信に結びついていたり、改めて振り返る機会を頂けて、私が一番ありがたかったなと思います。

また、31年を振り返ると、とにかく人との出会いご縁に恵まれた人生だったなと感じました。
あの時、あの人と出会っていなかったら、今の自分はない、そう思う出会いの連続で、出会ってきた全ての人に感謝ですし、伝えきれていない人たちにはその想いを伝えないといけないと、改めてこのタイミングで教えてくれた気がします。

実際の講話では演奏もしながらだったので、45分ほどで自分の31年の人生や、想いの全てを語ることは到底不可能なので、かなり割愛してお話ししましたが、演奏家という仕事についてのお話では、私が20歳から続けている地元でのリサイタルを例に、「どうやって演奏会を開くのか」について、私自身が初めて演奏会を開いた際に教えてもらったお話をしてきました。

それと同時に、演奏家が実は演奏だけじゃなく沢山のことをしないといけないこと、その準備をしている間は、どこからも給料は発生しないこと、と言った苦労話もしてきましたが、それでもなぜ音楽家という仕事を続けているのか、それは「音楽にはそれだけの価値があるから」というお話もしました。

音楽や文化・芸術といったものは人間が人間らしく生きるために必要なものなんだと思うんです。
ただ生かされるのではなく、自らの手で生きていく、それを感じることができるのが、人間らしい生き方なのではないかなと思います。

音楽を聴いてもお腹は膨らまないけれど、体の栄養は取れないかもしれないけど、心の栄養を取ることができる。心の栄養は、音楽に限らず、スポーツでも、読書でも、友達とおしゃべりする事でも、なんでも自分が好きと思うことをする事で、栄養を取ることができると思います。

だから、資本主義社会の、現代の日本ではなかなかその価値を真に理解してくれる人は少ないかもしれませんが、音楽持っている力価値、そしてその面白さをこれからも伝え続けていきたいなと思います。

私の話、音楽を聴いた中学生たちが、何を聴いたかは覚えていなくても、何かが自分たちの心の片隅にあって、気付かないうちに何かが実ってくれていれば、それで充分嬉しいなと思います。
そのための、種を蒔いたような、そんな気がします。

この度は、貴重な機会と経験をさせていただき、本当にありがとうございました。
またこれからも、こうして言葉の力を借りたりしながら、音楽の面白さ、魅力を伝えてまいります!

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