◆w-inds.のダンスって、ダンスを始める頃のジャンルじゃないんですよ


――みなさん、結成8年目を迎えるともなると、目標にされる側になってきたのでは?
慶太:「いえいえ、心苦しいです(照)」
涼平:「いや、本当に目標にされたいくらいで」
龍一:「でも、本当にたま~にいるよね、ダンサーの生徒で「w-inds.好きだよ」って言ってくれる人」
涼平:「たま~にいるけど、珍しいよね。w-inds.のダンスって、ダンスを始める頃のジャンルじゃないんですよ。だから、ダンスを始めた子たちには浸透しにくいかもしれない」
慶太:「あぁ、確かにダンスの入り口ではないかも」
龍一:「J-POP好きだったら、アップダウンがあってノれる感じのダンスなんだよね」
涼平:「楽しむ系っていうより、どちらかと言えばカッコつける系」

――あぁ、なるほど!みなさん、曲を頂いた時は歌にしろ、ダンスにしろイメージはすんなり沸くんですか?
慶太:「感覚的に好きな曲や、自分たちが「コレいいねぇ」って思った曲だと、鮮明にイメージが出てきて歌いやすいですね。でも、逆に「いいなぁ」って思いすぎて悩むこともあって」

――そこは皆さんで調整しあう感じなんですか?
龍一:「僕らの場合、先に慶太がレコーディングして、その後にコーラスをつけますね。僕だと、慶太の歌を壊しちゃうんじゃないかって思うんですよ。それがw-inds.として一番いい音楽を作れるんです」

――慶太さんの歌と声がベースにあって。
龍一:「そこをいかに広げるかが僕らですからね」

◆7周年目の7枚目だったんで、“7”っていう数字は出したいなって

――さて。早速アルバムのお話をお伺いします。まず、アルバムタイトル『Seventh Ave.』の由来を教えてください。
龍一:「タイトルは、みんなで決めますね。今回は、作詞家のshungo.さんの提案だったんですけれど、みんな納得して」
涼平:「意味合いとかもちゃんとあったからね。「人との行き交い、出会い、別れを繰り返す架空のメトロポリタン」って」

――タイトルに「Seven=7」という数字が入っていますが、この「7」はこだわった部分だったりしますか?
慶太:「そうですね。やっぱり7周年目の7枚目だったんで、“7”っていう数字は出したいなって。最近は、「ラッキー7だなぁ」なんてことにも気付いたんで、何かイイ事起こるかなぁとか淡く期待してます(笑)」

――ライナーノーツを見させていただいたのですが、このアルバムは結構前に作った曲もあるんですよね。
涼平:「去年、ですね。10月くらいからです」
慶太:「もうすぐ1年ですよね。やっと出るなぁって感じです。最初は、「RELOADED」っていう曲だったり、ダンスナンバーが出来ました。ダンスナンバーをやろうって言った時に、たくさん曲を作ってもらっていて。ストックしていた楽曲が今回のアルバムには収録されています」

◆アルバムでは幅広い音楽をやっているんで、イメージと違う部分もたくさんあるかもしれない

――1つ1つの楽曲がそれぞれの個性を発揮しているので、ボリュームがあるなぁと感じました。
慶太:「そうですね。アルバムでは幅広い音楽をやっているんで、イメージと違う部分もたくさんあるかもしれないです」

――ええ、大人っぽくて、洗練された曲も多く入っていて。それをスラリと歌いこなしているので驚きました。
龍一:「もう、僕らも23になりますからねぇ。(笑)…というか、やっぱり、こういう楽曲も増えてきたんですよね」

――年を重ねるごとに、自分たちに添う音楽をやりたくなってくるんでしょうか。
龍一:「表現方法の一つとして、そういう空気感を作れるようになったらいいなぁとは思ってるんですよね。歌詞も、共感できるものだと嬉しいし、気持ちも入るし。歌詞があんまりアダルトすぎても…というところもあったり」
涼平:「だから、そういう時は自分を客観的に見るというか、どちらかというと演じる感じになりますね」
龍一:「おぉ!なるほど。参考にしよう」

――(笑)慶太さんはどうですか?メインで歌うから、より強く感じるのでは?
慶太:「いや、僕は逆にあまり意識したことなかったかもしれないですね。全体の雰囲気を見て、こういう風に歌いたいっていうイメージは作るんですけれど」

◆挫折しましたからねぇ…北海道仕込のロックダンスを否定されてしまって。

――4曲目の「TOKYO」。これは上京組みであるみなさんとしてもより共感する歌なのでは?

慶太:「もう、すごい共感できる曲ですよ」
涼平:「東京に出てきて、挫折しましたからねぇ…北海道仕込のロックダンスを否定されてしまって。慶太が言うには、ロックダンスっていうジャンルの本場は九州だって。でも、そこから北上するうちに、北海道ではロックダンスの形状が変わっていって全然違うものになってて。やっぱり、情報網も少ないし、上手い人は東京に出て行っちゃうから」

――ずっと続けていたダンスを否定されたら…それは、ねぇ?
慶太:「何だったんだ、俺のやってきたことは…って(笑)」
涼平:「挫折だよね。ダンスやめようかなって」

――あぁ…そこまで落ちちゃったんですね。
涼平:「いや、それは冗談です(笑)だけど、自分はそこで凄い幸せな環境にいるなって、ふと思ったんですよね。東京って色んなものがありふれてて情報もたくさんあるから」

――それこそ、耳に入る音楽も違いますからね。
涼平:「そうなんですよ、だから幸せだなって」
慶太:「全然挫折してねぇー!(笑)」
龍一:「むしろめっちゃ希望だしっ!(笑)」

◆「RELOADED」という曲は、w-inds.的に、とても新しいですね。

――後、「RELOADED」もカッコいいですね。アコギ(アコースティックギター)の音が印象的で。
慶太:「音がすごく斬新ですよね。ファンキーな感じもあるし、バンドっぽさもあるし。しっかり踊れる感じではないんですけど、w-inds.的に、とても新しいですね」

――いろんなことにチャレンジしているわけですね。
涼平:「そうですね。なので、w-inds.をそんなに聴かない人にも、シングル曲しか知らない人にも聴いてほしいですね。そこから、こういうことをやってるんだって知って欲しいから」

――とにかく聴いて欲しい、と。
慶太:「聴くことから始めようということです、うちのリーダーに言わせると」
涼平:「レンタルでもいいんです、最初は。聴いてみていいなぁって思ったらライブに来て、アルバム全部買って帰ろう」

慶太:「結局そこ押し付けるんだ!(笑)」
涼平龍一:「(爆笑)」

◆蟹は止まらないんですよ(笑)食べすぎて、蟹を食べるの上手いんですから!

――アルバムが発売した後は、全国ツアーが始まるわけですが、そういった時の体力づくりや健康法など、何か気を付けていることはありますか?
慶太:「あの…まぁ、今もまだ若いんですけど、10代に比べると回復しづらくなってまして。喉も、いくらガラガラになっても大丈夫だったんですけど、ちょっと変わってきたんですよね。だからマズイなぁと思ってるところです」

――何かケアはされてます?
慶太:「特に何もしてないんですけれど、ベトナムでご一緒した杉良太郎さんに「喉を乾燥させないように」って言われてから注意してます。今までも加湿器は使っていたのですが、より一層意識するようになりました。」

――涼平さんと龍一さんは
龍一:「そのときは食いまくってますよ!!北海道は特に感動です」
慶太:「僕も、でっかい蟹を2杯食べましたから!!蟹は止まらないんですよ。食べすぎて、蟹を食べるの上手いですから。身をトゥルンと取れますもん。任せてください(自身満々)」

w-inds.プロフィール
w-inds.(ウィンズ)は、ヴォーカル慶太と、コーラス・ラップ・ダンスの涼平、龍一からなるダンスユニット。2001年3月のデビュー直前には渋谷ホコ天に8,000人を動員する。同年リリースされた1stアルバム「w-inds.~1st message~」はオリコン1位を獲得。2002年シングル「Another Days」「Because of you」、2003年「SUPER LOVER~I need you tonight~」「Long Road」はオリコン1位を記録。レコード大賞、紅白歌合戦に出場と、実力・人気を不動のものにする。その活躍は、台湾・韓国・中国・ベトナム・タイ・マレーシアなど東南アジア全域に拡がり、特に台湾ではアルバム4作連続総合チャート1位を記録。日本人として初の快挙を達成している。その豊かな表現力は同世代の女性に留まらず、近年は、世代を超えて男性にも拡がっている。

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