兄弟姉妹の皆様へ

 

昨年の11月、激変しつつある韓国、それに伴い危険水域に達しつつある韓国と日本、アメリカとの関係についてまとめたものをお送りしました。

 

そこでは、韓国は文在寅政権の過激な「親北・反米」によって、在韓米軍の撤退が現実的なものとなりつつあること、それによって北朝鮮は、核恫喝を加えつつ、“平和的南北総選挙”によって韓国を併合することが可能となってしまう危険性が増していることを述べました。さらに、お父様が、勝共連合、国民連合、統班撃破を作られた目的が、南北総選挙に備えて、韓国内の分裂を防ぎ、北朝鮮主導の赤化統一を防ぐためだったが、お父様聖和後の韓国統一教会は、文政権支持の従北(親北・容共)/反日・反米勢力が牛耳るようになってしまっていることを指摘しました。

 

また韓国は、極端な経済政策によって中小企業の破綻が相次ぎ、頼みの半導体(サムソン)や自動車(現代)も厳しい状況に直面していることも述べました。国家の「霊的支柱」であるべき韓国統一教会が、文政権支持勢力に牛耳られているのですから当然の結果なのかもしれません。

 

今日は、それ以後の韓国情勢を見るとともに、顕進様の明確な南北統一へのビジョンと、郭先生による10年の沈黙を破る証言について紹介したいと思います。

 

1、韓国情勢

 

①文大統領は、「金正恩の主席報道官」[i]、あるいは「金正恩のイメージメーカー」[ii]とまで言われながら、北朝鮮(金正恩)を擁護し、賛美し、北朝鮮に対する制裁緩和のために努力してきました。第二次米朝会談が行われたならば、一挙に北朝鮮支援の南北交流に進もうと待ち構えていました。

 

ところが、その米朝会談は決裂してしまいました。北朝鮮では、成功裏に終わったと報道していましたが、1400kmもの国境を接している中国と日々交流している北朝鮮の人々は「金正恩委員長がトランプ大統領と決裂した」という事実は、すでに北朝鮮国内に流布していると言われています。[iii]

 

その米朝首脳会談失敗の責任を取らせるために、対米・対韓業務を担当していた金英哲(キム・ヨンチョル)統一戦線部長や通訳官が問責され、更迭されました。[iv]さらに、金正恩委員長は最高人民会議の施政演説で、「南朝鮮当局は出しゃばりな仲裁者・促進者のような振る舞いをするのではなく、民族の一員として民族の利益を擁護する当事者にならなければならない」と言いました。核爆弾を落とされたくなければ北朝鮮の味方になり、米国に譲歩を要求しろということです。[v]

 

北朝鮮の意を受けた文大統領は、トランプ大統領との会談で「対北制裁の一部緩和を訴えました」[vi]。また「スモールディール(部分的非核化)を提案しましたが、トランプ大統領はビッグディール(核兵器をなくすこと)が重要だ。(そのために)制裁は今後も維持される」と回答しました。さらに文大統領は「開城工業団地と金剛山観光の再開」に向けての米国との協議を提案したが、トランプ大統領は「今はその時期ではない」と釘をさしました。全てにおいて文大統領の思惑とは違った考えを明確にしたのです。[vii]

 

こういったことからワシントンでは、「米国の同盟国である韓国は米国の味方になるべきだ。なぜ米国と北朝鮮の間に立って仲裁者になろうとするのか」[viii]と言う不満が高まっています。一方、韓国軍では「将兵向け精神戦力教材から韓米同盟の章をまるごと削除」[ix]するといった反米指導が露骨になってきています。ますます米韓関係は難しい状況になりそうです。

 

②韓国経済もますます厳しくなってきています。

 

統一ブログ村でも、韓国在住の方が、「韓国経済は下り坂ですが、今年の下半期から来年始めにはそれに加速度がついて大変な状況に陥っていきそうです。わたくし事ですが、去年の7月末に会社が廃業・失業してアルバイトで繋ぎながら生活してきましたが、限界状況に至りました。韓国では再就職は厳しい状況です。夫と二人で日本での仕事を探して決まれば行くことになりそうです」[x](4月2日)と書いています。

 

実際、韓国経済の三大軸(産業生産、設備投資、消費〈小売販売額〉)が一斉にダウンする「トリプルマイナス」を記録しています。主力産業や庶民経済が萎縮しているところに、最低賃金の急激な引き上げをはじめとする所得主導政策や国政の反企業路線が冷水を浴びせているため、雇用状況の悲惨さはいっそう深刻[xi]です。

 

自国の経済危機をも顧みず、南北関係に「完全投入」している文政権は、さらに危険な道を進んでいます。昨夏、数十万トンに及ぶ北朝鮮の石炭が韓国にひそかに搬入されました。さらに国連対北制裁委員会と米政府が最近報告したところによると、韓国製の精製油が韓国の船舶まで動員され、相当量が北朝鮮に違法搬出された。(もしこれに関与した)韓国企業と金融機関が米国によってセカンダリーボイコットの対象となれば、対外依存度100パーセントの韓国経済は一瞬にして崩壊する恐れがある[xii]と案じられています。

 

③内憂外患の文政権が、「反日」に活路を見出そうとしていると指摘されています。

 

ご存知の「慰安婦」「徴用工」問題ばかりでなく、韓国各地の地方自治体や地方議会、地方教育庁などで、官が主導する形で反日感情を煽るケースが増えています。「親日作曲家」が作ったとして校歌、道歌、市歌を禁止する。ニコン、パナソニックなどの製品に「戦犯企業」ステッカーを貼るにとどまらず、不買まで促す条例案が推進されていいます。[xiii]

 

文氏の基本戦略は、米朝首脳会談を成功させて、南北交流事業を大々的に進める。これによって、韓国経済の沈滞ムードを一掃する。この過程で、同時に「反日」を根付かせ、国内の保守派を親日勢力と見なして葬り去る。次期大統領選では、与党候補の優位性を確立し、与党の長期政権を継続する思惑を持っていました。[xiv]

 

 日本政府はこれまで、韓国政府に話合いを申し入れてきましたが、応じていません。話合いもせずに、強硬手段に出た場合、日本は「断交」という最悪手段をとる可能性も取り沙汰されています。実は、文政権はそれを待っている節があります。韓国国内を「反日」一色に染めてしまい、国内失政による文政権批判をかわす。来年の総選挙で与党を勝利に導き、次期大統領選でも現政権の継承を実現する構想です。これにより、南北統一に向けた「一国二制度」に持ち込むという青写真です。[xv]

 

④他方、韓国にも良識派、自由民主主義者はいます。

 

韓国の「全国経済人連合会(全経連)」の許昌秀(ホ・チャンス)会長は、「韓日関係が良かった時は韓国経済も良かった。390社以上の日本企業が韓国に進出し、約8万2000人の雇用を提供している。2008年以降、第3国で韓日企業が共同で参加したインフラ開発プロジェクトだけでも100件を超える。韓国経済は現在、輸出が4カ月連続で減少するなど容易でない状況にあるので、韓日間のビジネス・人的交流にさらに力を入れたい」と語った。[xvi]

 

 新天皇即位に関する記事を報じた朝鮮日報東京特派員は、「日本に友好的な記事を書いたら『親日派だという烙印(らくいん)を押されてしまうのでは』とおのずと用心するようになり、数倍『自己検閲』をして報道するのが韓国的な状況だ」と書きながら、「しかし、象徴に過ぎない天皇の交代儀式を通じて内部の確執を最小限に抑え、広く未来について語る点には注目すべきだ。過去に縛られ確執を拡散する国と、前を見据えて走っている国の差が大きく広がるのはあっという間だ」[xvii]と韓国に対し警鐘を鳴らしています。

 

「親日派」の烙印を押され、迫害されるのが明白であるにもかかわらず、李栄薫(イ・ヨンフン)前ソウル大学教授(前韓国経済史学会会長)をはじめとする6人の学者が、歴史的事実に基づいて慰安婦問題、戦時労働者問題等、これまで韓国でタブーとされてきた通説を真っ向から否定する議論をインターネットTVで展開しています。元徴用工裁判についても、「1944年9月からの戦時徴用ではなく、それ以前の募集か斡旋によって日本に渡った人たちが奴隷として連行されたと判断している」と、最高裁判事をも「低劣な知性」と痛烈に批判し、「今の大韓民国は、嘘の文化、嘘の政治、嘘の外交に転落して、このままであれば、必然的にもう一回の亡国の悲哀を避けられない」と警鐘をならしています。[xviii]

 

韓国の左傾化は、韓国にとってばかりでなく、日本にとっても危機であることは言うまでもありません。北朝鮮主導の南北統一は、背後の共産中国と直接対決することになるからです。日本は「嫌韓ムード」に酔いしれるのではなく、韓国の良識派、自由・保守勢力を支援しなければなりません。特に注意を喚起したいのは、韓国統一教会は、北朝鮮と文政権による南北統一を支持し、韓国の自由・独立と日本の国益に反する勢力だということです。日本統一教会も国益に反することのないよう願うばかりです。

 

2、顕進様のビジョン

 

①顕進様の素晴らしいところは、神を中心とする世界平和と南北統一についての明確なビジョンを持っていることです。

 

 その根底にあるのは、アメリカ独立宣言にある「神が与えた自由と人権」の尊重です。先日の顕進様主催の3・1独立運動100周年記念行事においても、その意義を「反日運動ではなく、欧米日の植民地主義に対して、『非暴力での自由と独立』を求めたものであった(そのため、インドのガンジー、アメリカのマルティン・ルーサー・キングに影響を与えた)。今後も韓国は、『自由と人権』で欧米と協調して行かなければならない」と強調していました。

 

ですから顕進様は、北朝鮮の人権抑圧を厳しく批判し、積極的に脱北者支援をしています。今回の記念行事にも、太永浩・元北朝鮮駐英公使をはじめ多くの脱北者が参加していました。 

 

②それに反し、韓国政府は“自由も人権”も捨ててしまったようです。

 

文政権の「憲法改正草案」では、憲法の前文から「自由民主的基本秩序」という言葉を外しました。また「自由市場経済」の代わりに「平等な民主社会」が強調されています。[xix]まさしく、「社会主義的民主主義」「社会主義的経済」への転換です

 

2018年版の国防白書では、日本との関係について「自由民主主義と市場経済の基本価値を共有している」という過去の白書にあった文言を削除してしまいました。[xx]

 

また韓国政府は、中国に三不政策(終末高高度防衛ミサイル〈THAAD〉の追加配備を検討しない。米国のミサイル防衛(MD)体制には参加しない。韓米日の安全保障協力を軍事同盟に発展させない)を公表(中国は約束としている)しました。[xxi]

 

韓国はもはや「自由民主主義陣営」とは言えないのではないでしょうか。

 

③北朝鮮は、南北首脳会談後、韓国政府に向けて「人権問題を口にするな」という圧迫を露骨に加えています。そのため、韓国統一部(省)は、北朝鮮人権財団のオフィスを「財政的」理由で閉鎖すると発表しました。また、文大統領は、国連総会での一般演説で、旧日本軍の慰安婦問題を含む紛争地域の性暴力問題の解決を訴えましたが、北朝鮮の人権問題については触れませんでした。[xxii]

 

4月初め、韓国に向かっていた3人の脱北者がベトナムで身柄を拘束されました。ベトナム軍の指揮官は、韓国外交部から身元を保証するとの電話さえあれば、韓国に送ると言っていましたが、外交部は何もせず、そのため彼らは中国に追放されてしまいました。彼らは北朝鮮に強制送還される可能性が高いでしょう。北朝鮮では脱北者に対しては「祖国反逆罪」を適用し、最高で死刑とするケースもあります。こういったことから、米国国務省の人権報告書では「韓国政府は脱北者団体を抑圧している」と指摘されています。[xxiii]

 

国内でも「親日派」のレッテルを張って、良識派や野党自由主義者を黙らせ、命がけで逃げてきた脱北者の「人権」を踏みにじる、それが韓国統一教会が誕生させたと自慢している文政権です。

 

④顕進様は、金大中・盧武鉉元大統領らの太陽政策は、北朝鮮の核開発を助ける結果となった。経済破綻している北朝鮮(金正恩)が核を放棄することはない。文政権の北融和政策にも注意せよと呼びかけました。

 

顕進様は、2月22日付けのNewsweek誌への寄稿文で、月末に予定されていた米朝首脳会談では北朝鮮の非核化はできないこと、アメリカは基本的人権と価値に合致する統一韓国の実現をめざすべきであること、その統一は全人類のために生きる「弘益人間」の精神を中心とすべきことを訴えました。

 

この内容は、アメリカの著名なシンクタンク、ヘリテージ財団の創設者であるエドウィン・フルナー氏によってトランプ大統領にも伝えられました。(ワシントン・タイムズ、2019年3月18日)また、顕進様自身も、3・1独立運動100周年記念行事での記念講演(2月28日)で述べられました。

 

これがベトナムでの第二回米朝首脳会談の決裂を予言する内容だったため、多くのメディアが驚きを持って報じたのです。

⑤さらに顕進様は、北朝鮮が韓国の労組や左翼を使って韓国内の理念的分断を図り、反米・反日を煽っている。これに対し、AKU(Action for Korea United https://www.koreaunited.jp/1000のNGO会員)を中心に「弘益人間」の理想を掲げて団結し、国際社会とも協調しつつ統一を実現しなければならないと強調していました。

 

お父様の夢であった南北統一が、顕進様によって具体的に進みつつあります。添付したインタビュー記事をご覧ください。

 

3、郭先生の証言

 

①郭錠煥先生が、最近、「事必帰正」(万事は、必ず正しい道理に帰する)という本を書かれました。そこには、「毎日お父様に侍り、朝食を共にすることのできる特別な恩恵を受けました。つらくても大変な人生だと感じたことはありませんでした。神様のご加護と真の父母様の愛が、余りにも大きかったからです。真の父母様が主導してこられた神様の摂理が驚くほど進展する奇跡の役事を、近くで目撃してきたからです」と証されています。

 

 実際、郭先生ほどお父様から直接の教えと指導を受けた人はいません。お父様は、1970年代に渡米されてから世界的摂理運動を展開されました。36家庭を含むほとんどのリーダーは、時には長時間のみ言を受けたかもしれませんが、郭先生のように40数年間、毎日直接指導を受け、み言と信仰生活の「伝統」を表し、ほとんどの摂理運動の責任者に任命され頼りにされた方はいません。み言においても、神様の摂理観においても、誰一人、郭先生に比肩できる人はいないでしょう。

 

 私の小さな体験をいえば、ある時、古田社長とともにイーストガーデンのベランダでお父様に報告し指導を受けたことがありますが、終わると夜中の1時過ぎでした。その場に郭先生もおられましたが、帰るとき、淡々と「これが毎日ですよ」と言われて、翌朝5時の訓読会に参加しておられました。以下、郭先生の本「事必帰正」を引用して紹介します。

 

②その郭先生が「サタン」と非難され、お父様からも誤解され叱責されました。それでも10年間にわたり、「たとえ誤解による叱責であっても、公の場ではどんな言い訳も弁明もしないという生涯の信条」から一言も弁明しませんでした。特に「尊重されるべき真の家庭の問題に対して、私の口で云々することは信仰的道理ではないと考え、天は生きておられるので、『事必帰正』の原則によって、早い時期に整理してくださるだろうと信じていた」からです。

 

 ところが、ある時から「原理的に見ても、人間の責任分担があるため、私たちが責任を果たさなければ、状況はより悪化しかねない」ことを悟り始めました。それで、「心から謝罪し悔い改める心情で記録(事必帰正)を残す(ので)、祝福家庭たちが、今からでも真実に目覚め、神様とお父様、預言者や聖賢、神様の摂理の前に正しい道に進むよう願う」と書いています。まず、その摂理観から見ていきましょう。

 

③「1994年5月1日、お父様は『統一教会の時代が終わり、今日から家庭連合の時代です。個人救援時代から家庭救援時代に転換しました。したがって、これまで個人救援のための信条だった〈私の誓い〉は家庭中心の救いのための〈家庭盟誓〉にかわります』と宣布されました。」

 

「1996年8月に米国で世界平和家庭連合創設大会を挙行したお父様は、ついに1997年4月10日、世界平和統一家庭連合を公式的に発足させ、世界基督教統一神霊協会の看板を下ろしました。宗派や教派とは関係なく、神様を父母として認識し、真の愛を実践して真の家庭を成せば、『神様を中心とする人類一家族』の一員になることができる時代圏に入ったことを意味します。」

 

「家庭連合時代に入り、祝福結婚式は、いわゆる『統一教徒』のためだけの儀式を越えた、『万人のための普遍的な儀式』として、その扉が大きく開かれることになりました。統一教会は、単に組織の名前だけを変えたのではありません。その体質を完全に変えたのです。」

 

「1997年9月、お父様は第四次アダム圏時代を宣布されました。この時からお父様は、祝福家庭が『自分の名前で祈る時代』(1999年9月)を開いてくださり、祝福家庭に『祝福中心家庭』(2001年1月)の位相を付与されました。祝福中心家庭は『堕落世界と何の関係もない家庭』を意味します。したがって、メシヤも宗教も必要ない、真のお父様のみ言葉を訓読し、生活の中で実践すれば、全て解決されると言われました。最後に、お父様は祝福家庭を『天一国主人』(2002年11月)として立てて、『家庭盟誓』を『天一国主人』で始まるようにしました。天一国主人は、個人ではなく家庭が単位なのです。」

 

「お父様の最も輝ける生涯最高の偉業は、『真の父母と真の家庭の顕現を通して、神様の創造目的である神様中心の家庭を立てたこと』と言えるでしょう。しかし、ここで終わりではありません。真の父母様と真の家庭がモデル的家庭として定着し、彼らを基盤として、神様の主権が国家と世界に広がらなければなりません。つまり、モデル的平和理想家庭を通して、平和理想世界王国を建設する必要があるのです。それがまさに天一国時代であり、2013年の基元節の約束の意味だったのです。」

 

「創造本然の地上・天上天国が実現すれば、天一国の主人たちは霊人体が完成し、本然の霊性を備えることで、自然に地上・天上の二つの世界を往来し、共感して暮らすようになります。この時、『霊連世協会』の機構を通して、地上世界と天上世界を実体的に主管するように計画されているのです。」

 

④「神様と人間の関係は父子関係です。(お父様が)『父と息子が一つにならなければなりません。蕩減の歴史は、母と息子娘が犠牲になって復帰しましたが、9・9節を宣布して、南北が統一され得る運勢に入って統一される日には、父子協助時代に入っていくのです』(1999年9月9日)、『国を建てようとすれば、父子協助時代に入っていかなければなりません。血筋が残るのは父子が残るのです。母は畑です。種は畑さえあればどこに植えても、いくらでも実を結ぶのです。ですから父子関係は、血統が連結されている』(2000年3月6日)」と言われています。」

 

「長子権とは、神様と人間が真の愛、真の生命、真の血統の関係を結び、これを後世に相続していく上で、代表的な息子に付与される重要な権限をいいます。三大王権の教えも、長子権を通して相続され、完成されるのです。1998年7月19日、文顕進様の世界平和統一家庭連合副会長就任式で長子権を付与され、『神様-真のお父様-顕進様』としてつながる三大王権の縦的軸が確立された瞬間であり、今後、三代を越え、顕進様の家庭と息子娘を中心として、第四次アダム圏時代(1997年9月宣布)における地上天上天国の完成と定着の願いを抱いて出発する、天宙史的出来事でした。そして(お父さまは)『顕進は、これから父よりも、百倍ではない、千倍、万倍優れることを願う』と祝福されたのです」

 

「真の家庭にこのような基台が整ったため、お父様は2001年、神様王権即位式と父子協助時代、二世時代の宣布を通して、神様の直接主管権が真の家庭に定着し、人類全体に拡散することのできる、天一国創建と基元節に向かう力強い歩みを踏み出したのです。」

 

⑤「2008年3月23日、顕進様は書信で、お父様に『お父様は、神様の下の人類一家族の世界を実現していく摂理的な目標に焦点を合わせてこられました。このため、統一教会の看板を下ろし、包括的な摂理運動を展開してこられました。…これから私は、統一教会の枠を脱して、UPFとUCIを中心として、真正な超宗教超国家運動を展開していくつもりです』。顕進様は、統一運動全体を家庭連合を脱した超宗教運動へと革新しようとしていました。お父様は、この手紙の内容を受け入れ、4月6日にハワイで開かれた真の父母の日の行事で、訓読会に参加した全ての指導者たちに、この内容を読んでやるようにとまで指示されたのです。」

 

「顕進様は、2008年末までに、全世界10カ国以上を訪問しながらGPF旋風を巻き起こしました。この顕進様の活躍に最も大きく満足し、喜ばれた方は他ならぬお父様でした。マレーシアでのGPF行事を終えて帰ってきた時、お父様は『顕進がイスラームの門を見事に開いた』と喜ばれ、日本でのGPF行事を終えて帰ってきた時は、パンフレットに『顕進王』という称号を書いてくださいました。」

 

「2009年1月31日の戴冠式後の指導者会議で、お父様は顕進様に『世界180カ国巡回公演を7月までに完了すること』を指示されました。特異なことは、巡回公演の演説文は、『お父様のみ言葉ではなく、顕進様がGPFで発表した演説内容が良いのでそれにせよ』とのことでした。」

 

➅「顕進様は、お父様が指示された通り、2月27日から世界巡回に出発しました。顕進様の巡回は、5月15日までに各大陸26カ国を、一日の休みもなく訪問する大長征でした。(ところが)お父様は、突然、顕進様に残った巡回日程を全て取り消し、束草に来るように命じました。家庭連合側は顕進様が米国でクーデターを起こしたかのように報告していたのです。」

 

「3月8日の訓読会で、お父様は『よく聞け。これが訓母様の霊界メッセージだ』と強調しました。壇上のお母様が、訓読をしていた梁昌植会長に封筒を手渡しました。その内容は、亨進様を相続者に任命し、顕進様はその下に、そして子女たちは必ず、お母様を通してお父様の前に出ることなどを霊界が提案するというものでした。お母様はこれが霊界メッセージであることを再び強調しました。」

 

「私は裏門にいた訓母に尋ねると、『私は関与していません』と答えました。その翌日、金慶孝氏が梁昌植会長と会って尋ねると、『その報告書はお母様の依頼で私が作成し、金孝律氏の監修を受けてお母様にお伝えしたものです』と答えました。」

 

「統一家の葛藤の本質は、お母様がお父様と一つになることができず、ご自身の定位置を離れて、非原理的で反摂理的な立場に落ちたことです。お父様には、顕進様を『真の家庭の長子であり、第四次アダム圏時代の中心人物』として祝福し、ご自身の基盤と権威を受け継がせようとする、摂理的な意図と計画がありました。ところが、お父様の生涯の最後の段階で、お母様はそれを無視し、ご自身がお父様の基盤を奪取しようと意図を持つようになられた。」

 

「そのためにお母様はお父様を孤立させ、顕進様を長子の立場から追い払い、その座に内的・外的準備がまだ整っていない亨進様を立てました。お父様の聖和後には、亨進様さえ追い出し、お父様の血統まで否定する『独生女』という非原理的で反摂理的な正体を現しました。真のお母様!どうか初心に立ち返り、定位置に戻られることをお祈り申し上げます」と郭先生は嘆願しています。

 

「統一家全体が、天の長子を殺そうとした連帯罪にかかっています。一握りの人々が教権を掌握しようと、統一家の中に虚偽と誹謗と謀略が幅を利かせている、神様は離れていくしかないでしょう。」

 

⑦しかし、「顕進様は、『最高の孝子とは父母の夢に一致し、その夢の主人となって、渾身の力を尽くしてそれを必ず成し遂げる人です』と語られました。GPF活動を続ける中で、マスコミとのインタビューの機会が何度もありましたが、顕進様はただの一度も、父母様に対する不満や寂しい思いを言及したりしませんでした。自分の立場について、一度たりとも弁明することはしませんでした。」

 

さらに顕進様は、「10年近く、形容しがたい苦痛にあっても静かに耐え、ただただ真のお母様が正しい先例を立ててくださるように祈ってこられました。真のお母様の位置はそれほどまでに貴いものなのです。」

 

最後に郭先生は、「顕進様が、聖和されたお父様を絶えず慰労されながら、この問題(統一家の葛藤と混乱)に対して、最後まで責任を負われ、根本的に解決するために涙ぐましい闘いをしておられること、さらに(お父さまと顕進様の)父子協助は堅固に守られているので、お父様の体がなくても、顕進様が収められる全ての勝利は、正に『お父様の勝利』になる」という確固たる希望を述べています。

 

2019年5月7日

 

清野清

元国際勝共連合会長・事務総長

 

添付資料

①   月刊誌「新東亜」 4月号(顕進様のインタビュー記事)

②   「Newsweek」 2月22日号(顕進様の寄稿文)

③   「Forbs」Korea 4月号(顕進様のインタビュー記事)

④   「月刊朝鮮」 5月号(郭先生のインタビュー記事)

⑤   「週刊東亜」 4月19日号(郭先生のインタビュー記事)

 

 

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[i] 米ブルームバーグ通信、2018年9月26日

[ii] 朝鮮日報、2018年10月21日

[iii] JP Press、2019年3月19日

[iv] 朝鮮日報、2019年4月6日、24日、

[v] 朝鮮日報、2019年4月15日

[vi] 朝鮮日報、2019年4月12日

[vii] 朝鮮日報、2019年4月13日

[viii] 朝鮮日報、2019年4月12日

[ix] 朝鮮日報、2019年4月3日

[x] https://yuun0726.muragon.com/entry/801.html

[xi] 朝鮮日報、2019年3月30日

[xii] 朝鮮日報、2019年4月28日

[xiii] 朝鮮日報、2019年3月20日

[xiv] 勝又壽良(元「週刊東洋経済」編集長、元東海大学教授)、2019年3月4日

[xv] 勝又壽良、2019年4月25日

[xvi] 朝鮮日報、2019年4月16日

[xvii] 朝鮮日報、2019年5月1日

[xviii] Haneda、2019年5月号

[xix] 朝鮮日報、2018年1月2日

[xx] 朝鮮日報、2019年1月15日

[xxi] 朝鮮日報、2017年11月11日

[xxii] 朝鮮日報、2018年6月29日

[xxiii] 朝鮮日報、2019年4月5日