学生時代 悪友たちと4人で 雀荘に

入り浸ってる時期があった






煙草の煙でモクモクの店内


パチッ パチッ 麻雀牌を叩く音





卓の上を 札が飛び交っている






当時 ここに来ると 大人の階段を

2段くらい昇った気がした








ある日 友達の一人が遅くなり 俺たち3人は

ひたすら待ちぼうけ




それを不憫に思った店長が 手の空いてる

常連さんに 俺たちの卓に入ってあげるよう

声を掛けた






やってきたのが しげさん





色黒で 髪をビシッとキメた ダンディーな

出立ち 50才ぐらいだったと思う





『よろしく』しげさんは それだけ言うと

黙々と打ち始めた





味わったことのない緊張感 俺たちの手は

少し震えていながらも 迷惑かけないように

いいペースで 進めていた









ん? 急に止まった






しげさんが 何の牌を切ろうか 迷っている

ようだ





相当 迷っているのだろう 腕を組み

唸っている







その時 その時だ!






しげさんが 信じられないような甘い声で










『うーん リンダ 困っちゃう』








俺たち3人は 何が起こった?

という表情で お互いの顔を見渡して

太ももをつねりながら笑いを堪えた








『うーん リンダ 困っちゃう』







(や、やめてくれー な、なんだ

このギャップは!)








それ以来 俺の口癖は リンダ困っちゃう

になった








ただ それを言うたびに 妻は





『気持ち悪いんですけどー』





と言う





でも少し 笑いを堪えているのを知っている





一つ屋根の下 15年 一緒に暮らしてるん

だから わかる





きっと妻も このフレーズを使いたがって

いるに違いない









スーパーへ 買い物に行くと




『あなた  食べたい?』





と聞かれたので 俺は シチューがいい

と答えた





『ビーフシチュー? それとも チキンの

ホワイトシチュー?』






よし!思ってた通りの質問が返ってきた






それは 君に任せるよ ( ̄+ー ̄)








『えええ どうしよう … 







案の定 妻は 迷っている






おっ 腕を組み出した






妻は 決して ノリは悪くない

ただ 少し照れ屋なだけだ






『えええ … 






完璧な お膳立て あとは 唸って

リンダ困っちゃう と言うだけだ






さあ!






さあ来い!



















『じゃあ ホワイトシチューね』















言わんのかい ˃̶͈̀˂̶͈́)⁾⁾