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10月21日、国会の衆参両院で自民党の高市早苗さんが内閣総理大臣に選ばれました

高市さんは我が国初の女性総理大臣となったわけで、日本でも遂に「女性首相」が誕生するに至ったかとの感慨も深いが、今や男女の性差を言い立てる方が「差別」と言われる時代なのですから、男だの女だのと言う話題はもう辞めるべきですね。反省！

その高市氏に席を譲る形となった石破元総理が、一議員に戻った途端に、高市氏非難を始めているのには、がっかりしました。野党の議員が高市氏を揶揄するのは、まあ判るとしても、同じ党所属の就任早々の総理に対して、後ろから弾を撃つ行為は、あまり美しい行為とは思えません。

まあこの方の本質は、ずっと党内非主流派で、常に後ろから弾を撃っていたのですから、元に戻っただけという感じなのですが・・・

結局、前の総裁選の決選投票時に、高市嫌いの岸田元総理率いる岸田派がこぞって石破氏に投票した事で石破総理が誕生したのだが、左よりの政策運営を嫌った自民党保守層がこぞって不支持に回り、以後の選挙は３連敗で大きく党勢を落としたのが痛かった。あの時、高市氏が勝って総理大臣になっていれば、ここまで党勢を落とすこともなかったと思うのは私だけでしょうか？

石破政権誕生からおよそ１年間にどれだけ有益な結果があったのか？という事を考えると、誕生したばかりの総理大臣に対して、後ろから弾を撃てる様なご立派な身分であるのか？と言いたいですね。

閑話休題

はい、それでは、本の紹介へと参りましょう。本日紹介する作品は、

佐々木譲さんの『佐伯警部の推理道警・函館方面本部』です。いつも通り、あらすじ紹介から参りますのでよろしくお願いします。

佐伯警部の推理北海道警察 (角川春樹事務所)

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【あらすじ】

道警裏金事件で道警幹部の裏金造りの証人を護ったが故、昇進が長らく阻まれていた佐伯宏一だったが、地道に実績を上げ続けてきた事と時間の経過が彼の警部昇任試験の受験と合格に繋がった。札幌大通り署から、函館方面本部捜査課に警部として着任した佐伯宏一だったが、着任して程なく青函フェリーターミナルの北側岸壁から変死体が上がるという事件が発生！捜査本部で捜査の中核として事件に挑むのだが・・

【解説】

①本作の著者は佐々木譲さん

本作の著者は佐々木譲（ささきゆずる）さん。1950年北海道夕張市生まれの75歳。

北海道札幌月寒高等学校卒。広告代理店や本田技研で広告関連の仕事を従事した後

1979年、『鉄騎兵、跳んだ』で文藝春秋「オール讀物新人賞」受賞で作家デビュー

1990年、『エトロフ発緊急電』で第43回日本推理作家協会賞長編部門、第８回日本冒険小説協会大賞、第３回山本周五郎賞、受賞。

1995年、『ストックホルムの密使』で第13回日本冒険小説協会大賞を受賞。

2002年、『武揚伝』で第21回新田次郎文学賞受賞。

2008年、『警官の血』で第26回日本冒険小説協会大賞受賞、2008年版『このミステリーがすごい』で１位になる。

2010年、『廃墟に乞う』で第142回直木賞受賞。

2016年、第20回日本ミステリー文学大賞受賞。

②『道警』シリーズとは？

『道警』シリーズとは、『笑う警官』から始まる、佐々木譲による警察小説シリーズ。第一シーズン12冊、第二シーズン１冊（※本書）。

シリーズの始まりである「笑う警官」では、北海道警において、幹部による裏金造りが発覚。北海道議会は百条委員会を設置し裏金事案の追求を行う事を決め、裏金造りの真相を知る津久井卓巡査長を証人として召喚。しかし裏金事案を闇に葬りたい道警幹部達は、証人である津久井を殺人事件の容疑者として濡れ衣を着せ射殺命令を出した。ソレを察知した津久井のかつての相棒である札幌大通り署の佐伯宏一警部補は仲間と共に、津久井を北海道議会に送り届けようと尽力する。結果、津久井は無事百条委員会で裏金事案の証言を行い道警内の綱紀粛正が図られる事になったのだが、道警幹部の報復として津久井と佐伯宏一は「裏切り者」として、どれほど実績を上げても昇進させない方針が内々に通達される。そんな不遇を囲う佐伯と津久井だったが、彼らは警官としての誇りを胸に、地道な事件捜査を積み上げていくのだった・・・

【本作の感想】

『北海道警シリーズ』の佐伯宏一が帰ってきた！

12巻で〆た第一シーズン。１年と２ヶ月を経て、佐伯宏一が警部に昇進！舞台を札幌から函館に移し、函館方面本部捜査課課長補佐という事件捜査の中間管理職として事件に挑む事になった。

札幌でのレギュラーメンバーである仲間とは離れ、新たなキャラクター達と新たな土地での物語の再出発！警察幹部の上司と現場で捜査に携わる部下や所轄署の警官達の橋渡し役を務めながらも事件捜査を押し進める佐伯。

相変わらず地道で丹念な聞き込みの積み重ねと熟慮した事件の筋読みで事件の謎を追っていく。地味だが、重厚かつ精緻な描写は警察小説の王道。安心して作品世界に入っていける。

　ただ新しいシリーズの始まりとしては物語にインパクトが無く、ある意味何処にでもある警察小説と言った体で、サプライズ感が全く無いのが些か寂しい。

そして、第一シーズン最終巻最後で、想い人である小島百合との仲も実るかも・・という明るい兆しが醸し出されていたのだが、第二シーズンに入って、彼女の気配が一切しないのにびっくり！どうしちゃったの？という感じに。百合に再度アプローチして遠距離恋愛で行くのだろうと筋読みして読んでいたのだが最後まで彼女の話が出ず、がっかり