最近は、言われなくなりましたが

ベビーカーで双子を連れ街へ出ると
必ずと言っていいほど言われた言葉

「あら?双子ちゃん?
   可愛いわねぇ〜
   …でも、良かったわねぇ
   年子より楽(らく)って言うわよね」


はい。私も、心から そう思います


私自身は一人っ子で
育児は双子の育児しか経験がありませんが

我が子が双子ではなく、歳の違う
兄弟姉妹だったとしたら…
上の子に手のかかる時期は
下の子はもっと手がかかるわけで

想像しただけで
とても無理!! 

そもそも、私の元に子供が1人いたとして

私はその子を育てるのが精一杯で
2人目、3人目を考える余裕など
なかったと思います

年子さんに限らず、歳の違うお子様を
お持ちの親御さんは本当に凄いです
心から尊敬します

私には出来ない… と思います

一人っ子さんの子育ても
私だったら心が折れてしまうと思います

核家族が当たり前のいま
常に子供と一対一で向き合い続け
なければならなず、逃げ場がない…
その辛さは当事者にしか わからない
苦しさだと思います

むしろ、一人っ子だからこそ
親御さんは追い込まれてしまうこと
だってあるでしょう

3人、4人と多くのお子様を育てて
おられる親御さんに至っては
もはや神様の領域です
尊敬を通り越し、崇拝です


前置きが長くなりましたが

子供達が1歳半くらいの頃

心も体も著しい成長をみせる双子たちの
育児に追われ、私は精根尽き果て
心は軽く荒んでおりました σ(^_^;)

そんなときに毎日

本当に毎日毎日、毎日
多い時には1日に3回も(!)
言われ続けたのが

「あら?双子ちゃん?可愛いわねぇ
   …でも、いいじゃない
   いっぺんに終わっちゃうから
   年子より楽 って言うわよね〜」

声をかけられる度、私は笑顔で
「そうですね」と応えておりましたが


その言葉を初めて言われた時から
心に引っかかりを感じておりました

それは、双子の方が大変だと思って
いるからではなく

 「〜より楽」という
言い方に違和感を覚えたから

育児中の親御さんに対して声をかけるなら

  大変ね
  無理しないで
  お体、大切になさってね

で、良いと思うのです

年子さんの親御さんはきっと
「あら?双子ちゃん?
   なんだ年子なの。双子じゃ無くて
   良かったわね
   双子だったら大変よ〜〜」

と言われることも多いのでは
ないでしょうか?

「あら一人っ子さん?
   でも兄弟いるより楽よね〜」

「あら、三つ子ちゃん?
   でも四つ子より楽よね〜」

とは言わないと思うのです


それって
凄く失礼ではありませんか?

わざわざ誰かと比べて
その方の大変さも苦しみも知らない
赤の他人がズケズケと
「あなたより大変な人がいるから
   あなたの苦労なんてマシよ」
なんて、言う必要ないですよね?

いえ、単に
私の了見が狭いだけかもしれませんが
σ(^_^;)


兎にも角にも
当時、あまりにも多くの人から
言われ続けた「〜より楽」という言葉に
さすがに辟易していた頃

ちょっとした出来事がありました

うーたんが転倒し口内から出血
大ごとではなかったものの
念のため病院へ連れて行った時のこと

季節は梅雨…にも関わらず
冷房がほとんど効いていない待合室で
待つこと30分…

当初はうーたんだけ泣いていたのに
暑さと待ち時間の長さに
とうとう、2人とも愚図ってギャン泣き

双子を抱っこして、おんぶして
下ろしてなだめて
暑い院内から逃れようと外に
連れ出しても…外も暑い
院内に戻っても…蒸し暑い 

再び、おんぶして抱っこして
外に出て、中に戻って…の繰り返し

もはや、何をしても泣き叫び暴れ
暑さに汗だくの3人

「もう無理…  待てない家に帰ろう

そう思ったとき
会計が終わったらしい、ご高齢の女性に

「ねぇねぇ  双子ちゃん??
   うちは年子だったのよ〜
   だから、すっごく大変だったの!!
   でも双子は楽よね〜〜
   いっぺんで終わるから」

……と、声を掛けられました

…はい。仰る通りだと思います
    思っております。おりますが、、、

「この状態で、それ言う???」

この時ばかりは……
イラっとしました 

短気で、心が狭い自分が情けない
穏やかな方だったら
軽く流せるのだと思います

そういう人に、私はなりたい 

でも、その時は本当に無理でした

…とはいえ
私も四十過ぎの立派な中年ですから(笑)
穏やかに邪気なく微笑みながら
「本当にそうですね
   双子はいっぺんに終わるから楽ですよね」
と対応しましたよ、勿論

その後も数分間

ギャン泣く双子たちをおんぶや抱っこ
しながら、あやしている私に
ご自身の育児が
いかに大変だったか、というお話しを
たっぷりとされてから
お帰りになりました…

やっと解放されたものの
子供も私も更に汗びっしょり
2人を両手で抱っこしていた私の腕と
肩は限界 

今度こそ帰ろう…  と思った時

一部始終をご覧になっていた
別のご高齢の婦人が

「大丈夫?ここ暑いわよね
   私は急がないから、よかったら
   先に診てもらえるように 
   言って来ましょうか?
   ついでに冷房も 効いてないって
   言って来るわね」
と、声をかけてくださいました

そこは初めて行く医院だったので
設定温度が高い病院なのかと思い込み(笑)
暑さを諦めておりましたが…

それに、そうですよね
暑ければ暑い言えば良かったのに

そんなことにすら気が回らない程に
当時の私はマイナス思考で
いっぱいいっぱいになっていました

その方の機転により待合室は
すぐに涼しくなり
子供達も少し落ち着きました

その後も、その方は子供達の
気を紛らわせようと話しかけて下さり
色々と気を遣っていただいたお陰で
(順番の件は丁重にお断りしました)
無事に診てもらうことが出来ました

いま、同じようなことがあっても
あの時ほど、気持ちが追い込まれたり
しませんが (⌒-⌒; )

私に救いの手を差し伸べて下さった
そのご婦人には、今でも感謝しています

それに、その一件以来
私の心も振り切れたのか(笑)
「〜より楽」という言葉も
気にならなくなり
結果、良い経験をさせて頂きました


双子たちの成長と共に
街中で声をかけられることも減りましたが

全くなくなったわけではなく
今でも街中で声をかけて頂く機会は
多い方だと思います

声を掛けられないまでも
「双子じゃない?」
「違うよ、こっちの方が大きいもの」
…と、周りから声が聞こえてくるのは
日常茶飯事

でも最近は
「あら双子ちゃん?ここまで 
    お育てになるのは本当に
    大変だったでしょう?」
「ママ、大変だったわね
    頑張りましたね」
と、言っていただくことが増えました

むしろ、そう言われることが
ほとんどです

年齢とともに
言われる内容が変わるのは
面白いですね

更にこれからは
お揃いの服も着てくれなくなり
身体の大きさや、顔つきも
もっと変わってくると思うので
街中で声を掛けられる機会はどんどん
減ると思います

なんだかなぁ…という経験も
ありましたが
双子だったお陰で、励ましの言葉を
掛けて下さったり、それがきっかけで
お付き合いが始まった方も
いらっしゃいます

双子の親御さんにも、よく声を掛けて
いただきました
ご自身の大変だった育児を思い出し
涙を流しながら
「大変ですよね、頑張ってくださいね」
と励ましてくださったことは
一度や二度ではありません

世間は温かい

渡る世間に鬼はなし

ということを
妊娠中も、子育てをしているなかでも
感じることが多くなりました
有難いことです。本当に

そして改めて

自分では良かれと思い発した言葉でも
その言葉に傷つく方もいらっしゃる
ということにも気づかされました

私が何気なく使った言葉や表現に
ご不快な思いをなさった方も
いらっしゃるかもしれない

子供のことばかりに意識を取られがちで
したが、自身の普段の言動も
より慎重にしなくては

五十路を前に、そんな当たり前のことに
今更ながら思い至りました

そして最後に

ここまで読んでくださった方には
年の瀬にどうでも良いような話題で 
大変失礼いたしました

双子の変顔で…お許しください  m(_ _)m