私は目的の所までたどり着く途中のあれこれが興味深くて道くさしたり、

近道でなく本道をそれて迷い道したりが面白いのです。

列車に乗っても行先の駅までの車窓の景色を楽しみます。

 

1986年に「道の日」が制定された記念に「日本の道百選」が決まりました。

都道府県の推薦をもとにして選ばれました。

選考委員の中には斎藤茂吉の息子であり精神科医師である斉藤茂太が入っています。

道好きの私は、1988年に発刊された「日本の道100選」の本を買いました。

 

その時の定価は3,200円です。

35年前によくもこんなに高価な本を買ったものだと思います。 

今では本は文庫本以外は買わないことにしてるのです。

今ならもっと安い価格で風景も鮮やかで美しい写真が掲載されています。

人生the endを迎えるまでに104の道全てを歩くというのを目標にしてたのですが、現在77しか歩いていません。 

あと27は足腰の衰えを考えると残念ながら実現しそうにありません。

 

記憶に残るといえば、やはり北海道、エキゾチックな教会の立ち並ぶ道から眺める坂道、大三坂通です。

坂の下の海には外国船が浮かんで(船)心が弾む光景です。

神社⛩仏閣があふれて、海はなく、盆地で生まれ育った私には忘れられない坂道です。

 

 

 やはり北海道函館から大沼まで続く赤松の並木道も懐かしいです。

松といえば日本のイメージですか、松も北海道で育つとなんかおしゃれですね。

 函館から大沼に行く時に、いつも行きは「北斗」で、帰りはバスでこの並木道を通ります。

 

 

鹿児島の知覧の武家屋敷通りもいいですね。

既存の知ってる武家屋敷と違っていて和とは異なる何かを感じさせる道でした。

 

 

知覧に行くと、必ず立ち寄るという特攻隊の平和記念館はパスしました。

成功率、10%という無謀な作戦を思いついた人物への怒りと、死に至った3940名の若者の苦悩を思うと、多分号泣しそうで、館へ足を向けることが出来ませんでした。

 

私の住む京都市では「哲学の道」が選ばれています。

哲学者である京都大学の教授西田幾太郎が、毎朝この道を歩いて思索にふけったということで、その名がつけられました。私も好きな道ですが、今では観光客であふれて、思索とは縁遠い道になったようです。

 

 

EXILEの「道」という歌が好きです。 

北原白秋の作詞の「この道はいつか来た道」もよく口ずさんでいます。

並木道を歩くのは楽しいです。

滋賀県のマキノのメタセコイヤの道 東京の表参道のイチョウ並木の道素敵です。

並木道というとヨーロッパの風景をイメージするのですが、元祖は中国とのことです。

「道」といえば1957年に公開されたイタリア映画を思い出します。

純真無垢な主人公と凶暴な男の旅芸人のストーリーで、その映画音楽の哀愁をおびたメロディーが忘れられません。

 

 

映画でもうひとつ「第三の男」の最後のシーンで、ハイヒールの音を響かせながら並木道を歩く女性の姿は、恰好良かったです。

 

遠方の道は歩けなくとも、可愛い小さな道を歩いて楽しみ「私の道?選」を見つけます。

 

読んで頂きありがとうございました。