2022年10月24日、我が夫がこの世から旅立ちました。
食事が摂れなくなって、点滴で水分塩分補給と酸素吸入で過ごした1週間でした。
住み慣れた自宅のベッドで最期を迎えました。
「病院でなく家で看てあげて下さい」とのDr.のアドバイスで、夫は私の手を握り締め穏やかに息をひき取りました。 
夫のそばにに居るのは私1人、微笑んでいるような夫の顔を見ながらしばらく夫に語りかけたあとDr.に連絡したのです。
10月の始め数日はデイサービスに出かけていました。
寝た切りにもならず、車椅子使うことも無く89才大往生だったと思っています。
介護ベッドを借りていて、取りに来た業者の方が「ベッド返してもらう、その大多数は入院か施設への入居で、使ってもらったベッドで最期を迎える方は稀です。是非線香あげさせて下さい」と夫の霊前に手を合わせてくれました。
最期まで自宅介護したことを多くの方から共感の言葉を頂きました。
 
以前、大阪にある高級有料老人ホームに入居した同級生を訪ねたことがありました。 
明るく清潔で広々した美しい空間、まるで高級ホテルです。
施設内にはシアター、囲碁将棋などを楽しむゲーム室、ダンスなどできるホール、カラオケルーム、図書室が完備されていました
ロビーには常時コーヒーかたてられていて、洒落た食堂でふたつのメニューから選べる美味しいランチをご馳走になりました。
帰りの阪急電車の中で1人が「あの施設に入りたいと思った?」と問いかけました。 
「入りたくない。やはり最期まで自宅で過ごしたい」というのが全員の答えです。
もちろん、入りたくとも驚くような高額の入居費用など払うすべはありませんがね。 
近頃は公立の特別養護老人ホームでさえも高額になり庶民の手が届かなくなったそうです。
 
以前、政府が自宅🏠での介護を推奨していた時期がありました。
安上がりの介護を、狙ってのことだと思っています。
私は夫の母の介護もしました。 
老老介護を体験するとそのしんどさは親の介護の比ではありません。
親を看ている時はこちらも若くまだ体力もあり、夫も健在でゆとりがありました。 
それでも自宅での介護は無理と、政府の方針に異を唱えていました。
今回、夫の死に遭遇して多くの方が自宅での最期を望んでいることを知りました。 
私はたまたま夫の通っていたデイサービスの介護士の方の手厚いケアのおかげで自宅での介護が可能になり、最期は訪問診療クリニックや訪問看護の方たちに守られて旅立ちが出来ました。 
それぞれの事情に沿った最期を迎えられるよう政府に要望したいです。
物価高、コロナ、そしてきな臭い世界情勢での軍備増強など不安要素いっぱい、生きるのもなかなかしんどいのだから旅立ちの心配くらいとり除いて欲しい。
お願い岸田さん。
 
読んで頂きありがとうございました。
今回、夫の介護とその旅立ちで多くのこと体験しました。
次回もブログで語らせて下さい。