仏像巡りをしていたときに『 蛤観音 はまぐりかんのん 』と名のついた仏像がありました。

 

 

案内してくださった方から「胸元に大きなハマグリを携えた観音様がとても印象深い」と教えていただいたのです。

 

 

説明書きを読んでみると、それは三十三観世音菩薩のなかのひとつだと書かれてありました。

 

 

中国の故事より生じた観音で、蛤のなかにに坐することから俗に「ハマグリ観音」とも呼ばれ、唐の文宗帝が蛤を食べようとしたところ、殻が開かないので香を焚いてこれに祈ると、にわかに観音の姿となった伝説によるそうです。

 

 

それまで私は、三十三観音菩薩というのは三十三観音菩薩の化身が三十二体あるんだろうくらいの思い込みしかありませんでした。

 

 

そしてお姿を眺めるときには、その頭のうえにちゃんとその数のお顔があるかどうか、あたまを数えあげるくらいの低レベルの鑑賞眼。十一面観世音菩薩にしても同様です。

 

 

その方に教えていただかなければ、私ひとりだと見過ごしていたと思います。先達、案内してくださる方がいるのといないのでは大違いですね。

 

 

深い知識があれば、鑑賞するにもより楽しみが深まり拡がりますね。

 

 

蜘蛛女より

 

 

追伸

仏像が好きで写仏までしているというのに何という知識のなさ。残る三十一体の観音様を知るのも楽しみのひとつになりそうです。