父と一度だけ
映画を観に行ったことがあります。
その映画は『風と共に去りぬ』でした。


当時わたしは
高校生だったと思います。
その映画を選んだのは父でした。


それは私にとって
父との想いでのひとつであり
私にとって意味のある映画でした。


その映画で、人との別れ方を
学んだように思います。





人と別れるときには
大騒ぎをしたり騒いだり
相手を責め立てたりせず
そっと静かに身を引くように。


レットバトラーから
美しく潔くて格好良い去り際を
教わりました。


その振る舞い、ダンディな姿に
痺れました。憧れました。


そのようなイメージがありながらも
実際には、おたおたしたり
未練がましく
ノートに書き綴ったり。


でもそんな自分も
「カッコ悪いよね」
と笑っておきましょう。


今年一年を振り返って
結ばれたご縁、離れたご縁を
しみじみ想います。


お別れするときには
風とともに立ち去って
また新しい大地に風をおこすのです。


2022年12月25日
蜘蛛女より🕸




追伸
愛する人たちを次々に失うスカーレット。でも最後には、一番愛しているのはタラの地だった、とタラに帰ってすべてをやり直そうとした逞しさにも憧れます。スカーレットを色に例えるならば、情熱的で激しい赤色です。