七歩の詩
北朝鮮の金正恩のニュースを聞いて、ふと七歩の詩を思い出した。
七歩の詩は、三国志、魏の曹操の後継を巡る物語として有名である。
【 ここでは漢字が正確に使え無いのでやむを得ず一部カナ表記にします。】
兄ソウヒが弟曹植に命じて七歩歩く間に詩を作ることを命じ、
これに答えて作られたのが、七歩の詩である。
父、曹操に愛され豊かな詩才を謳われた弟を亡き者にしようとした兄が、
母の嘆きもあって、むやみに粛清できずに生み出した方法とされている。
なぜ金正恩で、これを連想したのか。
絶対君主を必要とする社会では、その地位を保持するため、肉親で
あっても、いや、肉親ほどその地位を脅かすものとして粛清の対象となる。
親の生存中は平穏でも、その死去後に粛清が行なわれる。
金正日の過去の行跡からも想像に難くはあるまい。
豆を煮て持ってあつものを作り、
豆支(とうし=味噌)を漉してもって汁となす。
豆殻は釜下に在りて燃え
豆は釜中に在りて泣く。
本、同根より生ず、
何ぞ相い煮ることはなはだ急なる。