言葉のインフレ
最近無意識に言葉を使っていて、ふと気付いたのだが、どうも言葉による
表現がインフレ気味、つまり大袈裟ではないかと思い当たった。
何気なく百年に一度の経済危機という言葉が使われているが、
この100年に一度とは、いったいどういう意味なのだろうか。
世界大恐慌が発生したのは、1929年だから、今回の経済危機は80年
ぶりだし、バブル崩壊は1991年だから、たかだか20年以内の出来事
にすぎない。
こうして考えるとどうも、選挙をしたくない麻生政権が無理やり大袈裟な
表現を使って、衆議院の解散を先送りする大義名分としたのでは無いのか。
他人が使いはじめた言葉を、そのまま何の詮索もせずに使う事は、どうも
危険な感じがする。今後は吟味してから使わなければと反省している。
100年に一度とはまた、今後100年は起こらないといった、変な感覚をも
生みかねないとも思う。
経済危機は、世界が常に金融をはじめとする信用取引全体を監視して
いなければ、いつ何時、どんなかたちであらわれるかわからないものであろう。
最近の事柄でインフレでない表現をあえてすれば、ゴルフの石川僚君を
10年にひとり、あるいは20年にひとりの逸材と呼ぶことが許されようか。