孫子の兵法
「兵は拙速を聞くも、未だ巧の久しきを賭ざるなり。
夫れ兵久しくして国に利するは未だ之有らざるなり。」
(孫子 二篇 作戦篇)
緊急性が求められる雇用対策、第二次補正予算がともに年内に
実施される可能性はほとんど絶望的である。
今はひたすら耐えるだけとの声が首相周辺から漏れているそうだが、
いったい何を耐えるのか。
時間が経てば自然に解決するような事柄ではあるまい。
住むところもなく年を越さねばならない被解雇者たちが、餓死でも
して、ゼロになるのを待つ訳では有るまい。景気が急に回復して
雇用が回復するのを、神頼みで待つとでも言うのであろうか。
孫子の兵法は、
多少作戦にまずい部分があっても、速やかに決着をつければ成功
するが、いたずらに戦いを長引かせても良い結果は得られない。
そもそも戦いが長引いて、国に利益をもたらした例は無い、
と言っている。
兵は拙速こそ重要である。
いたずらに時を過ごすことなく、果敢に政策を実行に移す事が
もっとも求められているのである。
断じて行なえば鬼神も之を避く。
躊躇している余裕は無い。
緊急対策を直ちに発表し、その是非を国民に問うため、衆議院を
解散すべき時である。