植物園には行けず、眼科で終わってしまった母との外出から1週間後。施設へ母の面会に行って来ました。今回は初めて午前中の面会です。






施設の面会は一応8〜20時の間と設定されてるようですが、職員さんはいつでもどうぞ〜と言って下さいます。それでもあまり朝早過ぎたり、夜遅過ぎたり、又は食事中などの忙しそうな時間には行かないようにしています。






今までの面会は、いつも午後1時半頃に行き、オヤツ時間前に帰るパターン。今回は朝9時半〜11時頃まで施設にお邪魔するという、私的には初の試み。すると、午後とはまた違う様子を知ることが出来ました。






まず、9時半ごろフロアに到着すると、職員さん自らがフロアカーペットに掃除機をかけていて。親戚が入っている施設は掃除業者さんが入っているそうなので、施設の種類や形態によって違うのかな?と新鮮に感じました。






いつも私たちが面会に行くと、リビングで過ごしている母と一緒に部屋へ移動する事が多いのですが、今回母は自室に居ました。キッチリとドアを閉めていたので、職員さんがノックと声かけをすると、ドアを少しだけ開けて、中から外の様子を伺うように顔を出す母(笑)






職員さんの後ろから私が声をかけると、あんぐりと口を開けて驚いた表情。それでもなかなかドアを全部開けてくれません。ママに会いに来たよ〜部屋の中でお喋りしたいから、ドアを開けてくれない?と頼み込み、ようやく部屋の中に入れました。






姉と私の来訪を母は喜んでくれて、部屋の中でお喋りをしながら過ごしました。母は相変わらず背中は丸まり、声も小さい。姉は母に果物ジュースやカットフルーツを食べさせてあげたり、私は衣類の整頓や、持って来た夏布団を整えたり。






そうこうしていると、リビングからラジオ体操第一の音楽が。その次は何やら歌謡曲に合わせて身体を動かす体操をしている様子。職員さんの朗らかな歌声も聞こえてきました。






衰え著しい母には少しでも体操に参加してもらいたいのに、私たちが午前中に面会に来てしまったせいで、せっかくの機会を逃して後悔。やはり面会は午後にしよう!と思ったのでした。






今回の面会で、母はしきりにパン屋さんへ行った話をしていました。『パン屋さんにいって、パンを見ながらあんたたちはどうしてるかな…って思ってた』とか、『仕事の合間にちょこっと食べられるパンを買ったの』とか。






母の言葉が嬉しくて、ついついパン屋さんトークを広げようとする私。え〜♡ママはパン屋さんに行ってたの?何パン買ったの?メロンパン?普通の食パンかな?私の問いかけに、母はパンの名前が分からないようだったけど…。






面会からの帰り道「ママは施設の人に買い物に連れて行ってもらってるのかな?さっきパン屋さんに行ったって話してたね。」と姉。






私は、どうだろうね?パン屋さん行ったのかな?もしかしたらロバのパン屋さんが来てくれたのかも知れないね。と、肯定も否定もしませんでした。






今回の母のパン屋さんトークは現実なのか妄想なのか。職員さんにパン屋さんに行ったんですか?と聞くこともしなかった。もし違ってたら、嫌味になるだろうし。






私はどちらでも良いと思っていて。現実として、施設側が母をパン屋さんに連れて行って下さったのなら、それはありがたいことだし。反対に母の妄想なら、パン屋さんでパンを選んだ、パンを食べたという幸せを感じただろうし。






現実だろうと妄想だろうと、母が不安や悲しみや理不尽の無い世界に生きていてくれれば。それが私の救いになります。