3月下旬頃の話です。





母の面会時、施設の職員さんから母の問題行動?を聞かされて、驚きと不安と心配が押し寄せて来た事がありました。






それは姉と私が面会に行った日の午前中に起きた出来事。






入居者Aさん(仮名)がフロアに置かれていた自身の洗濯物を見ていた時の事。母がAさんを背後からコチョコチョとくすぐり、それに驚いたAさんが思わず転倒してしまった。との事。






「幸いAさんに怪我は無く、母も故意ではないのでヒヤリハットとして施設内で共有しておく。しかし、1フロアに職員2名体制なので、どうしても目が行き届かない場面もある。特に母は落ち着きがなく、いつもウロウロしているので、今後もしも同じような出来事が起きて、相手が骨折などの怪我をした場合、訴訟問題になりうる。」






職員さんの話では、Aさんからそのように申告があったとの事。当然母は覚えているはずもなく…。






まず、お相手の方には大変申し訳なく思います。お怪我が無かったとは言え、ご本人様やご家族様のお気持ちを考えれば、お詫びのしようもございません。






母がなぜそうしたのかは謎ですが、昔から茶目っ気のある性格だったので、何かのいたずら心にスイッチが入ったのかも知れません。何の言い訳にもなりませんが…。






安心安全を求めて入った施設で、まさかこのような出来事が起こるなんて。それが訴訟問題に発展するかも知れないなんて。考えた事すらなかったのでショッキングでした。






今回は大事に至らなかったとは言え、また同じ出来事が起こったら?もしくは、違うパターンでお相手に何かしてしまったら?「母は認知症だから仕方ない」では済まされません。






一体どうすれば良いのか?不安な気持ちで帰宅し、夫やオバに相談の電話をしました。






夫の見解は…

施設内で起こった事なら施設が何かしらの対応を取るべきではないか?責任問題になりたくないからそのような事を言って来たのでは?と、やや否定的な印象。






夫の意見も分かりますが、私はそのような捉え方をしていなくて。献身的に入居者の方々を見守って下さっている職員の皆さんです。怪我や危険な事が起こらないように気を遣うのは当然です。呑気な私に問題提起をして下さった意味でありがたいことです。






介護経験豊富なオバの意見は…

親戚が施設に入る時に専用の保険に入らされた事があった。今でも1年に1度保険代の請求が来る。母の施設もそういった保険に入っているのでは?と。






なるほど…保険か!そんな保険があるとは知らなかった!でも母がグループホームに入る時には施設側から保険について何も言われてないから、加入していません。






週明け、今度は 【認知症家族の会 相談センター】へ電話をしてみました。相談員の方は認知症のご家族を見てこられたボランティアの方で、実際に寄せられた事例などからアドバイスを下さいます(市役所の広報誌で知りました)。






状況をお伝えして、今回は何事もなく収まったが今後が不安であると相談すると…






相談員さん曰く…

以前なら認知症患者同士、その苦労が分かる家族同士として “お互い様の精神” があったけれど、今のご時世的にすぐに訴えると言う方がいるそう。






「施設としても職員さんを守らなければならないので、今回のような訴訟という言葉を使われたのでは?実際に、本当に訴訟になった事例は この実家県下で聞いた事がない。入居時の契約書にも、施設で起きた件は施設で補償すると書かれているはず。」






そう言われて、契約書を見直すと確かにそのような文言の記載はありましたが、“施設側に過失があった場合” となっています。






今回は職員さんが目を離した隙に、母が他の入居者の方を(結果的に)転倒させてしまったのだから…施設側の過失とはならない…?なんとなくモヤモヤすっきりせず。






相談員さんのご経験として、ご主人様が物を壊すトラブルを起こした事があったそう。その時に相談した弁護士さんからの勧めで、保険に入っていたとの事。(やはり保険に加入している方が多いの?)






私はオバと相談員さんから聞いた保険について早速インターネット検索。主に損害保険の特約として個人賠償責任保険があると知りました。






この時点(3月下旬)で実家が加入していた火災保険の会社に問い合わせると、特約として付ける事が出来るとの事。早速手続きをして、母の個人賠償責任保険に入った経緯がありました。






今回、火災保険を変えることになったので、同じく個人賠償責任保険は必須事項でした。新しい火災保険にも入れ、特約の個人賠償責任保険も実家所有者の母に付くと確認できたので安心しました。












当時は落ち着きがないと言われていた母。3ヶ月近く経った今ではかなり弱ってしまい、もしかするとこのような保険の出番は無いかも知れません。あくまでも万が一の備えですね…。







以上、個人賠償責任保険に入った理由でした。