未来予想図4(下方修正版(終) | ぼんくら雲のすけのブログ

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双極性障害手帳2級
障害厚生年金2級
二型糖尿病 直近ヘモグロビンA1c6.4
失業保険7月初旬で終わりますので就職しないといけません。
去年の年収は145万8903円でした。

車を走らせながら私は絵を描いていた
そもそも、私と○○では次元が違いすぎる、考える必要もないのだが
後輩のこともあり、念には念をいれる

○○のいる待機場についた
ここは小さな駅であるが、乗り込みもあり無線もそれなりにある
私のいるところ程ではないが、真面目に仕事さえすれば大当たりはなくとも「安定」した営収、生活が送れることになるだろう
本人の資質ではなく、環境が良いのだ

この駅のボス的な存在である人物に私は会釈した
他の運転手から視線を感じるが、私から見たらペーペーであるから、気にすることもあるまい・・・

私「○○は?」

ボス「さっき無線で出ました、まもなく帰ってくると思いますよ」

ボスは事情を察したようだ
この人物歴は10年程だが、どっちつかずといった感じで、真面目で売上もやる、会社からも認められている人物だ、私も無視するわけにはいかない

我の強い人物が多いタクシー運転手が多い中
事故、トラブルをおこさない
会社と揉めない、売上はしっかりとやる
そんな当たり障りのない人物が重宝されるようなところもある

気がつけばというか、消去法で「人望」があるということになっていたような人物である

ボス「○○に連絡させましょうか?」

私「いや、いい直接話したいことがある」

少しして○○が帰ってきた
私の顔を見て、驚くこともせず普通に会釈してきた

私「後輩のことなんだけどなぁ!」

○○「それが、どうかしましたか?」

○○は平静を装っている、私はカマをかけることにした

私「あんた、後輩に休憩するなみたいなことを言ったんだってな!」

私「運管でもないのに、あんた何様のつもり!?」
私「それとなぁ、終電後繁華街に付けるように言ったんだって??」

私「私が、終電後繁華街に行くなと言ってあるんよ、まだそのレベルに後輩は達してないからな」

私「そいで、あんたの言うこと後輩が真に受けて、何かあったら、あんたに責任とってもらうかんな!」

私は急にまくし立てるように、言い放った
○○は動揺していたが、やがて平静を取り戻してきた

○○「あの、ぼんくらさん何で私がそこまで言われなくてはいけないのですか?」

言葉こそ丁寧だ、不服そうだ

私「あのなぁ!後輩は私の紹介でココに入ったんよ」
もちろんハッタリである、私と後輩は元々面識などない
○○「・・・!」

○○の顔から血の気がひいていく様子が窺えた

○○「でも、そんな話は・・・」

私「あんた、2年かそこらでもう10年業界に居るような顔してやってるけどな」

私「あんたの悪い噂よく聞いてるよ、○○交通の若い子にもちょっかいだしたろ、そこの△△さん26年やってるから聞いたよ、この前飲み行った時にな」

○○「・・・」

明らかに動揺しているの、わかる細い目をさらに細めて○○は下を向いてしまった

私「後輩は元々、私の知り合いなんよ」
私「それで、この事は所長と私と後輩しか知らない」

○○「・・・」

私「だから、この事が他人に漏れたらあんたしかいないってことになるんよ!それはわかるな!?」

○○「はい・・・」

私「あんた、ベテラン風拭かすのも結構だけど、私から見たら後輩と五十歩百歩だよ!」

○○「ええ・・・」

私「あんたウチの待機場来るか?月一で集まりもあるがな、強制参加だ△△も毎回くるよ」

○○「勘弁してください・・・」

私「万が一、この件で後輩が会社辞めることになったら、あんたに責任とってもらうかんな!」

○○「・・・」

私「会社に返すことになる、入社祝金私の紹介料と養成費用あわせて50万、耳を揃えて払ってもらうから」

○○「そんなつもりじゃ・・・」

私「だったらはじめから、そんなことするなや!」

○○「すいませんでした・・・」

私「この事は他言無用、今回だけは水に流すからいいな!?」

○○「わかりました・・・」


話はすんなりと30分もしないうちにまとまった。私はボスに会釈した

私「すまん、どうやら私の勘違いだったみたいだ、悪いけど○○落ち込んでるかもしれないから、フォローしてやって」

ボスは全てを察したみたいだ

ボス「いえいえ、また何かありましたら、私に言っていただければ」

私「ありがとう、たまにはウチの待機場に顔出しなよ、話通しとくから・・・」

私は自分の持ち場に戻った

後輩「○○さんから謝られました、ありがとうございました」

私「そうか、いけ好かないやつでも会社の「仲間」だからな上手くやりなよ・・・」

気づけば25年、早いものだ
私はまもなく晩年を迎えることになる

せめて、私の力のあるうちに
この後輩の手助けをしてやろう・・・

直接的な「援助」ができない私にとって
せめて私のできること、後輩が仕事に集中できる環境を作ってやることくらいしかできないのである・・・

おわり