私が全てを話すとフェイタンは驚いたような顔を一瞬したが、直ぐにいつもの仏頂面に戻り
「…そんな話し信じられると思うか。」
と言い捨てられる。
私は中々信じて貰えず焦ったが、とりあえずフェイタンの言い分も聞こうと
「じゃあ何でフェイタンは此処に居るの?」
と問いかけてみた。
「……何でて…、ワタシ達もよく分からないね…。」
「【達】?【達】って事は他にも誰か居るの?」
「居るね。」
「…誰?」
「団長とシャルナークよ。知ているか?」
「知っているけど…、何がきっかけで此処に居るのか分からないの?」
「…最初、いきなり大気中に強力な念で出来た黒い穴が出来たね…。」
「…それで?」
「…馬鹿フィンクスがそれに触た瞬間、フィンクス以外のワタシ達が気付いたら此処に居たね。」
「つまり…巻き添えって事?」
「そうなるね。大体此処何処ね…。文字も分からない、念も使えないて有り得ないよ。」
「まぁまぁ…^^;」
フェイタンはその話しをきっかけに愚痴を溢しはじめたがそれはさておき…。
誰かの念によってこの世界にトリップしてきたのは確かな様だった。
「そういえばさ?」
私はずっと疑問だった事を思い出しフェイタンに更に問いかける。
「ん?」
「フェイタンさ…?」
「…………何ね?」
「…何で学ランなんか着て高校生になってんの?」
「……………。」
そう聞いた瞬間、フェイタンは俯き恥じらいからか少し怒ったような口調で呟く。
「…ワタシ達が目覚めた場所に1枚のメモがあたね…。」
「うん。」
「…それに、元の世界に戻るのはある高校の学生が鍵を握ているて書いてあたよ…。」
「…うんうん。」
「…シャルナークと団長が学校に潜入しようて言い出して…、ワタシが生徒として送り込まれたね…。」
「………ぷ。」
「……////」
「…そっかぁ……ww」
「な!何笑てるねっ!」
「…ふふふ。」
「………むかつくね…。」
そうは言っているものの顔が赤いフェイタンは放って置き、何となく状況が理解出来てきた私。
何はともあれ、ずっと会いたかった人物が此処に居るのには変わりなかった。
私が微笑みながら立って景色を眺めるフェイタンの後姿を見る。
屋上に居るため、ビル風がフェイタンと私の髪を揺らしたとき…。
彼の少し長い綺麗な髪が靡き、首筋に何かが刻まれているのが分かった。
「ん…?」
私が不思議そうに首筋を見やればフェイタンも振り返り
「どうしたか?」
と聞いてくる。
「フェイタンってさ、首にタトゥーいれてる?」
「?いれてないね。」
「…今、何かあった。」
「は?」
そんなやり取りの後、私が半ば無理矢理にフェイタンの首筋を見ればそれは【5】という烙印のようなものだった。
フェイタン本人にもその旨を伝えれば、本人にも覚えがないという。
しかし私はあまり気にせずにフェイタンの存在に酔いしれていた。
このまま仲良くなって、付き合う事になったりして…?!…………なんていう妄想まで一人歩きするほどだった。
とにかく私は、このままずっと…この出来事をきっかけにフェイタンと過ごすつもりでいたんだ…。
